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(2021/11/26 追記)

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宇宙のはじまり 多田将のすごい授業
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生き方・教養
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過去を見るとは、物質の高温の状態を見ること

『宇宙のはじまり 多田将のすごい授業』
[著]多田将 [発行]イースト・プレス


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 さて、これから宇宙の始まりの話をしていこうと思いますが、宇宙の初期がどうなっていたかを調べるにはどうしたらいいと思いますか? タイムマシンがあれば、それに乗って実際に見に行けるんですが、残念ながら過去に行けるタイムマシンは作ることができません。


 でも未来に行くタイムマシンは作れるんですよ。アインシュタインの相対性理論の話になりますが、ある速度で動く乗り物で移動すれば、その乗り物のなかの時間は遅れます。非常に速い速度(光の速度に近い速度)の乗り物に乗れば、乗り物のなかで1時間しか経ってないのに、地球にいる人にとっては1年経っていたりすることもあり得る。浦島太郎のようなことが理論上は起こり得る。もしそういう乗り物が実際作れればの話ですが……。つまりこれは、未来に行けるタイムマシンそのものです。


 ところが、過去に行くタイムマシンはどうやっても作ることができません。そこで、疑似タイムマシンを作ります。それを使って宇宙の初期の姿を再現することを考えます。


 先程も言いましたように、宇宙の初期は温度が非常に高い状態です。陽子と電子も、くっついてセット(原子)になっているのではなく、あちこち自由に飛び回っています。暖かい部屋のなかの水蒸気のような状態ですね。


 ですから宇宙の初期に物質がどういう状態だったかを知りたければ、それと同じくらいの温度で温めてやればいいんです。そうすれば宇宙初期の物質の様子を実際に「見る」ことができるはずです。


 では物質をどうやって温めるか? 火で温めるくらいの温度だとぜんぜん足らないんです。




 ここで、「温度とは何か」を思い出してみましょう。温度とは、エネルギー(の密度)です。ですから「温める」ということは、エネルギーを高くする、即ち速度を高くする、ということと同じです。そこで粒子を加速させるんです。


 それを行うための装置が加速器と言われるものです。


 本日の最初の自己紹介でお話しした、僕が勤めているところ、高エネルギー加速器研究機構とは、粒子を「加速」させることで、「高エネルギー」状態を作り出し、その状態を「研究」するところなのです。


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