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名家・名門の世界
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歴史
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第一章 日本の基礎を作った名家

『名家・名門の世界』
[著]インデックス編集部 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:24分
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激動の幕末を経て、明治という新時代を迎えた日本。その立役者であり、近代化や文明開化の中で(かじ)を取った人々は、「新華族」として新たな地位を得ることとなった。それは、これまでの日本にあった名門貴族とは一線を画した新しい「名家」である。


華族は近代日本の象徴

華族・約80年の歴史


 近代日本を代表する名家として、まず挙げられるのが華族である。

 華族は、戊辰(ぼしん)戦争が終結した1869年に定められた貴族階級だ。これにより従来の身分制度である公卿・諸侯が廃止され、各家に家格(かかく)石高(こくだか)によって爵位が与えられた。制定後も勲功(くんこう)による授爵(じゅしゃく)や昇進による爵位の変化があり、制度が廃止される1947年までに総数1101家の華族が存在したという。

 華族制度の廃止は、日本国憲法の施行による。14条「法の下の平等」および「貴族制度の禁止」が、約80年におよぶ華族の歴史に幕を下ろした。

 なお華族という言葉は、平安時代までは家柄の良い者をさし、それ以降になると公家(くげ)の家格「清華家(せいがけ)」の別称となった。このように、もともと高貴な家柄を意味する言葉だったため、日本近代貴族の名称として採用されたのだろう。

■華族の主な区分
公家華族 公家に由来する
大名華族 江戸時代の藩主に由来する
新華族 国家への勲功に由来する



華族の爵位


 華族にも階級がある。それは「爵位」として現れ、公爵(こうしゃく)侯爵(こうしゃく)伯爵(はくしゃく)子爵(ししゃく)男爵(だんしゃく)の5等級となっている。この区別は、儒教の経書『礼記(らいき)』に「高貴な人物の身分は、公候伯子男(こうこうはくしだん)の5つである」とあることに由来するという。基本的に公家は家格、武家は石高によって、また公家や武家ではない家は国家への偉功(いこう)によって、爵位を与えられた。

 なお、爵位を与える際に幕末の行動によって差をつけたと考えられがちだが、そうした事実はない。新政府軍と旧幕軍が同じ爵位を得ている例もあり、戊辰戦争での敗戦で減封(げんぽう)された家は、減封後の石高に応じた爵位に列せられた。

●授爵の流れ

■公爵

 公爵は、爵位の第1位である。公家からは最高位の摂家(せっけ)、武家からは江戸将軍家の徳川宗家(とくがわそうけ)がこの爵位を得ている。

 ほかに、国家に偉功のあった家が、それを加味されて得る場合もある。明治新政府樹立の立役者である公家の岩倉(いわくら)家や三条(さんじょう)家、武家の島津(しまづ)家(薩摩(さつま)藩主)や毛利(もうり)家(長州(ちょうしゅう)藩主)がこれに当たる。

■侯爵

 公爵に次ぐ第2位の爵位。公家からは清華家、武家からは徳川御三家(尾張(おわり)紀伊(きい)水戸(みと)家)、そして15万石以上の大名家がこれに相当する。また琉球(りゅうきゅう)王国王家だった(しょう)家も、これに含まれている。

 公爵同様、国家への偉功が加味された家もあり、木戸家(木戸孝允(きどたかよし))、大久保家(大久保利通(おおくぼとしみち))がこれに当たる。

 なお、給費の点から伯爵の方が豊かである例も見られ、後に爵位があがったため貧窮する家もあったようだ。

■伯爵

 爵位第3位で、公家からは大臣家(だいじんけ)羽林家(うりんけ)名家(めいけ)、武家からは徳川御三卿(ごさんきょう)田安(たやす)家・一橋(ひとつばし)家・清水(しみず)家)、さらに5万石以上の大名が列せられた。ほかに、朝鮮との外交を行なってきた(そう)家(対馬府中藩主)、明治天皇の外戚(がいせき)である松浦(まつら)家(肥前平戸藩主)も含まれている。

 前述の爵位同様、国家への偉功が加味された家もある。伊藤家(伊藤博文(いとうひろぶみ)…のちに公爵)、黒田家(黒田清隆(くろだきよたか))、井上家(井上馨(いのうえかおる))、山縣家(山縣有朋(やまがたありとも)…のちに公爵)などだ。

■子爵

 爵位第4位。公家からは主に半家(はんけ)、武家からは5万石未満の家が列せられた。また本家が高い爵位を持っている場合、子爵を与えられることがあり、近衛(このえ)家(摂家)、水戸徳川家などの分家がその例に挙げられる。

■男爵

 爵位のいちばん下である第5位。
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