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脳には妙なクセがある
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雑学
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●脳は大きければ大きいほど知的か?

『脳には妙なクセがある』
[著]池谷裕二 [発行]扶桑社


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 頭のよさは脳の大きさに比例します。だから脳の大きさを見れば、あなたの知能はバレバレです――「まさかそんなはずはない」という声が聞こえてきそうです。

 この話題に()れる前に、まず動物一般について考えてみましょう。種のあいだでの比較です。原則として、進化上で高等とされる動物は脳が大きいものです。たとえばイワシやアマガエルの脳は小さいですが、高度な知能を誇るチンパンジーやヒトは脳が大きいのです。

 しかし、例外があるのも事実です。大きければ必ず知的だというわけでもないのです。脳の重量だけでいえば、ゾウやクジラのほうがヒトよりもはるかに重いですし、同じヒト属でもネアンデルタール人のほうが、現代人よりも重いのです。でも一般的には、現代人のほうが知能は高いと考えられています(もちろん、そうした種が、人知を超越した知能をもっている可能性は否定できないのですが)。つまり、脳が大きいからといって、知能が高いわけではありません。

 となると、次に浮かぶ可能性は「脳の大きさではなく、体重に対する割合が知能を決める」という仮説です。たとえば、ヒトの脳の重さは総体重の38分の1を占めますが、ゾウでは500分の1、クジラに至ってはわずか2500分の1。つまり、ゾウやクジラは図体ばかりが大きく、その(わり)に脳が小さいことになります。なるほど、という結果です。

 ところが話はそう単純ではありません。なぜならネズミの脳は28分の1と、ヒトより脳の占有率が高いからです。

 このようにさまざまな動物の脳を比較してゆくと、一般に、小型動物ほど体重の割に脳が重たく、逆に大型動物ほど軽いことがわかります。アリゾナ大学のキャルダー博士らはこの関係性を(くわ)しく調べ、「脳重量は体重の0.75乗に比例する」という驚くべき規則を発見しています(1)。これは「スケーリング」と呼ばれる関係式で、ここに体重を代入すれば、その動物種の脳の重量を算出できるという(すぐ)れた方程式です。

 ところが、スケーリングの黄金方程式が適用できない動物がいます。ヒトです。ヒトの脳はスケーリング式よりも重い側に外れます。つまり、動物界を貫く普遍則の中で、ヒトは例外的に大きな脳を持っています。身体の割に脳が大きすぎるということです。

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