脳の活動パターンは加齢とともにどう変化するのでしょうか。近年そんな研究が盛んに行われています。まずはコロラド大学のウッド博士らの研究から紹介しましょう(111)。博士らは20歳前後の若者と55歳以上の年輩者に対して、さまざまな映像を見たときの反応を脳波計で測定しました。用いた映像は大きく三種類。「美味しそうなチョコレートアイス」「美しい夕日」などプラスの感情を引き起こす写真、「椅子」「フォーク」など中立的な写真、そして「路端で死んだネコ」「衝突事故にあった車」などマイナスの感情を引き起こす写真です。