金東華(元政府官僚、在米韓国人) 聞き手 拳骨拓史
──今の韓国の政治状況をどうご覧になっていますか。
金 非常に良くないですね。十二月の大統領選挙は「形だけの物」になってしまうでしょう。はっきり言って、頭がおかしいとしか言いようがありません。
天皇への謝罪要求を含めた李明博大統領の言動は、とても一国の大統領のものとは思えません。
日本の方には理解して頂けないかもしれませんが、朝鮮半島が歴史的にこうむった苛酷な状況の中で精神的にダメージを受けている人が多いのです。今日はそういう話を含めて、韓国の現状を日本の皆さんにお伝えしようと思っています。
──李明博大統領は竹島上陸の理由として「従軍慰安婦」の問題をあげていますね。賠償問題は一九六五年の日韓基本条約で一切解決済みなのに。でも、「従軍慰安婦」が騒ぎ出したので日本政府は融和策として「アジア女性基金」を創設して、民間による浄財を募りました。ところが日本の左翼がこれを乗っ取り、二〇〇七年まで様々な事業をおこなった。「なだめる」ために“ウソのゲーム”を繰り広げたわけです。日韓の友好を妨げているのは、むしろこうした手合いなんです。
金 まず第一に、「従軍慰安婦」や「挺身隊」という、根拠のない事が独り歩きして、私が住むアメリカにまで飛び火している。彼女らの中には何万円もの高給を持って国に帰った人もいます。もちろん戦時中ですから、戦闘に巻き込まれて死亡するなど、かわいそうな人も多かったでしょう。ただ、「軍による強制」ではなかった。これは韓国でも主張する人は多くいましたが、みんな「親日家」のレッテルを貼られることを恐れているので隠れてしまいました。
──韓国内でそんな事を言うと袋叩きに遭うんでしょう?
金 大学教授なら職場を追われて生活できなくなります。新聞も売れません。そういう社会風潮が金大中と盧武鉉の一〇年間に定着してしまいました。