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歴史通は人間通
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8 日本の神話と建国

『歴史通は人間通』
[著]渡部昇一 [発行]扶桑社


読了目安時間:14分
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◎神話と歴史がつながっている日本

 日本の体質、国柄、成文化されざる憲法とは何であるかというと、ひとつには、王朝が一つであること。これは戦前に「万世一系(ばんせいいっけい)」という言葉であまりに強調されすぎたため、今、日本の王朝が一つであるということを言ったりすると、いかにも反動と思われがちだが、戦前の右翼が日本の皇室を悪用し、日本を敗戦の混乱に導いたということと、日本の王朝はただ一つであるという事実は違うわけで、事実は何度繰り返しても、反動ということとなんの関係もない。

 一つの王朝であるということが何を意味するかというのは、隣りのシナとくらべてみればよくわかる。シナ大陸には伝説的な(ぎょう)(しゅん)の時代から現代まで、無数の王朝が繰り返されている。十二世紀以降の比較的新しい時代においても、(げん)蒙古(もうこ)族、(みん)は南方漢民族、(しん)は満州族によって建国されている。すなわちモンゴール、(かん)、ツングースと三種族が同じ地域に国家を建てている。使っていた言葉も元来は違っていた。

 主な文献が漢文で表現されているので、われわれはなんとなく一つの国のように思いがちだが、民族、言葉の系統さえも違った王朝を持っていた。

 そのような国民の王朝に対する態度と、神話時代から現代まで、王朝が絶えたことがないという国民の態度とでは、まるで違ってくる。

 では、なぜ、日本の王朝が絶えることなく現代にまで続くことができたのか。

 その理由は、建国神話が歴史時代にそのまま入り込んでいることにある。多くの民族の場合、建国神話を持った民族が、後に異民族に取って代わられているので、神話が単なる神話になってしまう。
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