仕事中毒あるいは仕事依存症といった言葉があります。仕事なしでは生きていけない、仕事からしか生きる手応えを感じられない、仕事にばかり夢中で家族や他の役割を顧みない。そういった人たちを指すわけですが、彼らが仕事にのめり込むのには理由があります。まず、仕事という免罪符があらゆる面倒なこと(マンション合同の防災訓練に参加するとか、親戚の法事へ出るとか、子どもに付き合って混雑した遊園地に行くとか、新型の液晶テレビと電子レンジを買いに妻と量販店に行くとか)を遠ざけてくれる。人生がシンプルになるので、余計なストレスが減るわけですね。仕事を通じて自己表現ができる。