ニュースショーでは、しばしばゴミ屋敷が話題に取り上げられます。閑静な住宅街や、いわゆる高級住宅街に、まぎれもなく異物のようにゴミ屋敷は存在感を主張します。威圧感を放ちます。法律的には「悪」ではない。だが明らかに常軌を逸している。
住人はおおむね独り暮らしで、ゴミを溜め込むこと以外においてはせいぜい変人としか映らない。それなりに破綻せずに生活を送っているのですから、ある種の逞しさすら備えていることになる。そこが近隣住民にとってはかえって不安に感じられるのでしょう。弱者が心ならずもゴミを捨てられない状況にあったがためにゴミ屋敷が現出したのなら、救うという行為を通して迷惑を排除できる。