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ニッポン犯罪狂時代
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ルポ・エッセイ
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まえがき

『ニッポン犯罪狂時代』
[著]北芝健 [発行]扶桑社


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 ニッポンの犯罪はどんどん変わってきた。二〇〇八年(平成20年)のわが国における刑法犯の認知件数は一八一万八〇二三件、そのうち検挙件数は五七万三三九二件、検挙人員は三三万九七五二人(うち少年は九九六六人)、外国人は七一四八人。

 二〇〇八年、アメリカのサブプライム事案によって世界同時不況が発生した結果、わが国にも深刻な社会現象の変化をもたらしたことは記憶に新しい。

 経済がシリアスな打撃を受けると、犯罪に走る人間が増え、職業的な犯罪集団がそれらをシンジケートビジネスに利用するのは過去いく度もあったが、今回もその例に漏れない。

 日本のクライムシンジケート「ヤクザ」を基盤とする裏社会においては、チャイナマフィア、ロシアマフィア、ヨーロッパ各地のマフィア、アメリカンマフィア、ナイジェリアマフィアなどが提携をして犯罪による利益をむさぼっているのは近年に始まったことではないが、平成20年以来、その事象が著しく増加し、東京をサンプルにとってみても、銀座、赤坂、六本木、渋谷、新宿、池袋、錦糸町などの盛り場に代表される犯罪誘発地域では「麻薬、強制売春、強盗、違法武器密売、詐欺、窃盗、ワイセツ映像密売、不適切料金請求(ぼったくり)、闇税徴収(ミカジメ料)、殺人、人身取引(人身売買)」などが横行する結果となっている。

 国際潮流において、それらの犯罪を読むならば、やはり世界的な犯罪集団のネットワークがすでに構築され、世界不況というネガティブな要素の後押しを受けて、シンジケートビジネスが逆に盛況を極めはじめているという事実に突き当たる。

 また、テロリストもマフィアと同様、その思考形態やプロパガンダは異なっていても、社会共同体に与える害は深刻かつ甚大である。

 私に対するウソ記事を四回も「潰しキャンペーン」で掲載したインチキ週刊誌は、私だけでなくこの日本のさまざまな人々に、その虚偽記事ゆえの残酷で計り知れない損害を与え、告訴が相次いで数十億円の名誉毀損裁判の対象となった。

 インチキ捏造記事を何度も何度もつくっては売り上げを伸ばし、組織内地位あるいは評価の強化・上昇を企んでの下卑た行為を繰り返しているのである。

 全国規模の週刊誌であるから、そのウソ記事を鵜のみにしたインターネットの書き込みマニアが、それをネタにしてアホな文章を書く。書かれた当人は書き込み者が匿名でも法的に割り出し可能であるから、強硬措置が取られる。日本国民に無駄なエネルギーを使わせているのだ。

 また、捏造記事乱発のその週刊誌を高い金を出して買った読者を確信犯的に騙して利益を取っているのであるから、これは「詐欺」という犯罪を構成する。

 テロリストやマフィアばかりが犯罪を行なうのではないのだ。

 テロリストやマフィアも、ドイツのように資金源を途絶させることによって動きを大幅に封じられた例もある。

 ドイツでは、女性を売春させて資金源にしていた犯罪組織の数々を打擲(ちょうちゃく)する目的で、二〇〇二年に全土で売春合法化政策を実施した。

 七〇〇〇の施設で一七万五〇〇〇人の性労働従事女性が統一サービス産業労働組合のメンバーになり年金もつくようになった。ケルンの施設などは毎月七〇万ユーロ(約一億円)を納税しているという国家貢献の事実のみならず、テロリストやマフィアの資金源を極限値に近いところまで追い込み、他の犯罪も減少させた。

 わが国ニッポンも、犯罪に対してはアッと驚くようなコペルニクス的転回の発想転換が喫緊の課題であることは疑いもないのである。

 さて、私の近況であるが、一五年以上も行っている教員業(犯罪学、国際関係論)や護身術・空手道場の主宰に加え、学術社団日本安全保障・危機管理学会の顧問およびその講座の講師をしつつ、近年は推理小説とSF小説を上梓した。

 長年やってきた漫画の原作は途絶えてしまっているが、好きな作業なので機会があれば、また始めたい。

 そのほかでは、自分の原作による映画への出演や、単に俳優として出る映画が増えてきたことだ。

 自ら望んでそうなったのではないが、大変、緊張感があって面白い。

 ほかに、やってみたいことと言えば、工事現場のガードマンである。

 制服と私服の警察官両方を経験した私だが、ガードマンを観察していると施設警備とは異なった習熟した技能がいることを知って興味深い。

 世相は地獄としか呼べない社会状況を通過しているただ中ではあるが、読者の皆様におかれては、可能な限り生き延びていただき、再びの春、そして命の盛りの夏を体感して、どうか魂の歓喜を得てほしいと切に願う。

二〇〇九年七月
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