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ニッポン犯罪狂時代
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ルポ・エッセイ
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・許しがたい「名古屋アベック殺人事件」の判決

『ニッポン犯罪狂時代』
[著]北芝健 [発行]扶桑社


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 昭和六三年、愛知県在住のA(一九歳・とび職)、B(一七歳・とび職)、高志健一(二〇歳)、C(一八歳)、D子(一七歳)、E子(一七歳)の六人は、いつも名古屋市中区のTV塔付近の噴水にたむろしていたので「噴水族」と呼ばれていた。

 同年二月二二日夜、いつものようにシンナーを吸いながら、「金が欲しいな」という話になり、バッカンをやろうということになった。彼らの隠語でアベックを襲い金品を強奪することだ。

 車で公園や埠頭を流し、二台を襲撃したあと、さらに緑区の大高緑地公園入口の駐車場に車を乗り入れる。襲われたのは理容師のYさん(一九歳)とS子さん(二〇歳)である。A、Bらはまず二台の車で退路を塞ぎ、
「いちゃついてんじゃねえ」

 と挑発を繰り返す。身の危険を感じたYさんは車をぶつけて逃げるスペースを確保しようとした。この行為が彼らの怒りに火を注ぐ。犯行に使われた車のうち一台は主犯格Aの車であり、もう一台は暴力団員である兄の車だったのだ。

 彼らはYさんを引きずり降ろし、鉄パイプや木刀でめった打ちにする。Yさんが気を失うと、車内で腰を抜かしていたS子さんを輪姦に及ぶ。ラリった少女二人は「やっちゃえ、やっちゃえ」と手を叩いたという。

 少年たちは輪姦しながら殴打も重ねた。意識を取り戻したYさんが、
「お願いです。彼女だけは助けてください」と哀願したが、そのたびに殴打した。S子さんへの暴行には少女二人も荷担し、煙草の火を押しつけたりライターで髪を焼くなどしたという。

 その場でYさんを絞殺した少年らは、一日半Sさんを連れ回した挙げ句、処置に困り、結局絞殺する。

 ロープを首に巻き付け、両側から力任せにひっぱりながら、
「綱引きだ」
「この煙草、吸い終わるまでにやっちゃえよ」

 と笑っていたという。

 一審の名古屋地裁は主犯格のAに死刑、Bに終身刑を言い渡した。ところが平成八年一二月一六日、名古屋高裁は「精神的に未成熟な青少年による場当たり的な犯行で、矯正の可能性は残されている」と一審判決を破棄、Aに無期懲役を言い渡し、確定してしまったのだ。

 私は未だにこの判決への怒りを禁じ得ない。

 これはどう考えても、吊るさなくてはならない案件だ。

 恋人を犯されながら命乞いをした男の無念さを想ってくれ。殺された二人の霊前にいかに申し訳がたとう。どれだけ警察が極悪犯を捕まえようとも、次から次へといい加減な判決で野に放たれてはどうしようもない。八〇年代から九〇年代初頭にかけて、本当に驚くべき判決が出されている。裁判員よ、勉強して頑張ってくれ。

 最近、私がその判決にもっとも注目しているのは次の事件だ。

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