読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン
0
-1
kiji
0
1
1062745
0
ニッポン犯罪狂時代
2
0
1
0
0
0
0
ルポ・エッセイ
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
・世界最底辺、日本のセキュリティ

『ニッポン犯罪狂時代』
[著]北芝健 [発行]扶桑社


読了目安時間:3分
この記事が役に立った
1
| |
文字サイズ



 日本におけるサイバーテロでは、価格比較サイト「価格コム」への不正アクセスが記憶に新しい。悪意の第三者が「価格コム」サイトを媒介としてウイルスソフトを無差別に送りつけ、そのサイトを閲覧したものがウイルスファイルを取り込んでしまった可能性があるとして、平成一七年五月一四日からサイト閉鎖に追い込まれたのだ。

 その後、外部セキュリティ会社の追跡調査により、二万二五一一件にものぼるメールアドレス詐取も判明した。

 一時閉鎖の間、同サイトの登録店舗は売り上げが減少した。一般エンドユーザーを対象とした決済機能がなかったことにより、契約解除といったビジネスの根幹を揺るがすような事態には立ち至らなかったが、これがもし、ネット証券やネット通販などのように金銭の取引を伴うサイトであれば、巨額の補償を請求されたかもしれない。

 五月二五日には女性向けサイト「OZmall(オズモール)」が何者かによる不正アクセスを察知したため、運営するスターツ出版は同サイトを一時的に閉鎖した。


 ファイル共有ソフト(Winnyなど)を悪用するワームウイルスによる情報漏洩も、とどまるところを知らない。

 平成一八年一月一九日、筑波大学は、学生所有のPCから臨床実習の患者情報が流出していたことがわかった、と発表。二月一三日には京都刑務所から受刑者など五六六三人分の個人情報が漏洩した。

 二月二三日には海上自衛隊佐世保基地配備の護衛艦「あさゆき」関係者の私用PCから、海上自衛隊の暗号関係文書などの流出が明らかになった。重要度の高い極秘文書も含まれており、事態を重く見た防衛庁は、私用PCの業務利用を一切禁止し、業務で使用するPCを公費で支給する方針を打ち出した。PC支給は七万台に達する見込みだ。

 二月二四日には、東京地裁の書記官の自宅PCより、東京地裁で扱う競売情報に関連する一四九人分の個人情報や裁判官のメモなどが流出したことが判明。三月一九日には、愛媛県警の警部の私用PCから愛媛県警の捜査資料や犯罪被害者の個人情報、DNA鑑定資料が洩れだしていたことが公表され、週刊誌をにぎわせた。

 大半は仕事に使った私用PCが「Antinny」などのWinnyウイルスに感染していたことによるものだ。ウイルスに感染するとPC内のファイルが勝手にWinnyの公開フォルダに入れられてしまう。ここに入ったデータは他のWinnyユーザーが自由にダウンロードできるようになっているため、あっという間にファイルが拡散してしまうのである。

 報道によって逆に被害が拡がるケースもある。先の自衛隊のケースで見ると、二三日には一二〇〇人がダウンロードしたという。漏洩情報がWinny上で爆発的に増殖してしまったのだ。また、Winnyは主に日本国内だけで流通しているソフトであるため、アンチウイルスソフトも後手に回る傾向がある。結局Winnyを使わないということが最も有効な手立てだという。

 一度、ネットという情報の海へ旅立ったデータは回収不能である、ということをわれわれは肝に銘じておかなくてはならない。

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
1
残り:0文字/本文:1273文字
      この記事を収録している本
      レビューを書くレビューを書く

      今レビューすると30ポイントプレゼント! 今レビューすると15ポイントプレゼント! 犬耳書店で初めてのレビューはさらに30ポイント! ポイント詳細はこちら

      この本の目次