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ニッポン犯罪狂時代
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ルポ・エッセイ
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・ホテルヘルスが風俗界の天下を取った

『ニッポン犯罪狂時代』
[著]北芝健 [発行]扶桑社


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 日本の警察は自治体警察の体裁をとっている。各都道府県警の職員も一部の有資格者を除くと地方公務員である。

 風俗業への取り締まりも、「風俗営業法」(以下、風営法)で大きな網をかけ、あとは地域の実情に則して地元警察が取り締まる。風俗店で遊びたいけど、どうしても捕まりたくないという人は、「風俗営業等の規則及び業務の適正化等に関する法律」(以下、風適法)の施行条例といった地域のルールにまで細かく目を通しておかなくてはならない。

 ではソープランドはどうなっているのか。よく聞かれる質問である。実のところ法律等で性行為が許されているわけではない。いわば黙許である。江戸時代の湯女(ゆな)にまでさかのぼる歴史性を鑑みてのことと考えられる。


 平成一七年版警察白書によると、平成一二年から一六年までの五年間で、全国の派遣型ファッションヘルス業は四倍に増えている。その一方で一世を風靡したピンクサロンが壊滅的な被害を被っている。

 おしぼりでちょこちょこっと拭いて、軽くお触りしたあと、気軽に抜いてくれる昔ながらのお手軽風俗は、今や存亡の危機に立たされていると言っていい。

 これは何よりも、平成一〇年五月八日に公布された改正風営法の影響が大きい。

 当時、都市部において無店舗型の風俗店が続々とオープンしていた。それに伴いピンクビラ、ピンクチラシが一般家庭にも投げ込まれ社会問題化した。こういった派遣型の風俗店を管理下におくため、この法律改正によって公安委員会への届け出を義務付けたのである。

 しばらくの間、業者は警察の出方を見守っていた。届け出をした後、いっせいに潰されるのではないかとの懸念を持っていたのである。ところが届け出店をねらい打ちにした手入れは入らなかった。ヤミで営業していた業者も雪崩を打って警察へ駆け込んだ。

 ちょうどその頃、無料風俗案内所といった業種が盛り場にできはじめた。大きな看板を掲げお客を集める店舗型風俗店と違い、雑居ビルの一室に受付所を構えるデリバリー系の店は、街に流れてくる人々を集客する手立てがなかったので渡りに船であった。

 さらに不況下で商売あがったりであったラブホテルにとっても、派遣型ヘルスの興隆は願ったりかなったりであった。

 若い女の子は内装が少しでも古くなれば二度と足を運ばない。そのため何年かおきに数千万単位の改装費が必要となってくるのだが、資金力の乏しい零細ラブホテルは設備投資することができず、さらなる客離れを引き起こしていた。そんな連れ込みの風情をたたえる零落したラブホにまで福音をもたらした。もともと閑古鳥の鳴いていたホテルは、我先にとホテヘルと部屋の貸し切り契約を結んだ。いくら値引きしたところで、昼時のサービスタイムで長居する客に比べれば、はるかに回転率がよい。

 また、当時の派遣型の風俗店は営業時間の規制もなかった。零時を過ぎれば無許可店しか開いていなかった盛り場に、警察のお墨付きを得た店が明朝まで幅をきかすようになったのである。

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