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ミリタリーテクノロジーの物理学<核兵器>
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雑学
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兵器と物理学の関係

『ミリタリーテクノロジーの物理学<核兵器>』
[著]多田将 [発行]イースト・プレス


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 多田と申します。よろしくお願い致します。


 僕は高エネルギー加速器研究機構という物理学の研究所に勤めています。機構内の所属は素粒子原子核研究所というところで、加速器という実験装置を使って素粒子というこの世界を構成する究極の粒子の研究をしています。加速器とは、粒子を加速させることで高エネルギー状態をつくり出す実験装置です。みなさんも、ヨーロッパにあるCERN(セ ル ン)という加速器を用いた研究施設の名前を御存じかも知れませんが、その日本版と言えばおわかり頂けるでしょうか。


 本拠地は筑波ですが、J‐PARC(ジェイ・パーク)(Japan Proton Accelerator Research Complex)という実験施設が同じ茨城県の東海村にあり、僕はそこでニュートリノという素粒子の性質を調べる実験をしています。実験の詳しい内容は、『すごい実験──高校生にもわかる素粒子物理の最前線』という本にまとめてありますので、御興味のある方は是非お読み頂ければと思います。これは宣伝です。



 さて、本日お話しするのは、素粒子物理学の話ではありません。ミリタリーの話です。「ミリタリー」と聞くと、多くの場合「どんな兵器がどこに配備されている」といった話や、「どの戦争でどのような戦いが行われて、どのような戦術が用いられ、どのような兵器がどういう活躍をした」といった戦史の話になることが多いのですけれども、本日はそういう話は致しません。本日は、兵器に用いられている技術を、純粋に物理学の観点からのみ迫ってみたいと思います。


 物理学とミリタリーと言うと、随分異なる分野だとお考えの方もおられるかも知れません。しかし、物理学とは、世の中の自然現象を説明する学問ですから、当然ながらミリタリーの分野にも最大限活用されており、また、人類の歴史では、その時代の最先端の科学技術を結集して兵器開発を行うのが常でしたから、そのときそのときの最新の物理学が活用されている場合が多いのです。


 本日のテーマは「核兵器」です。核兵器はどのような仕組みによって爆発が起きているのか? このようなメカニズムについて、物理学の側面からのみ、スポットライトを当てたいと思います。核兵器の配備の話や、それを運用する戦略や政治の話は──本当はそっちのほうもしたいのですが──本日は致しません。僕が好きなロシア軍の話も出来るだけしないように気を付けることと致しましょう。


 この講演はシリーズ化を予定していまして、この第1回講演が不評でなければ、次回、次々回と続けさせて頂けることになっております。そこで、第1回は、インパクトの大きい「核兵器」と致しました。初回が次からの命運を握っていますからね! そして、このテーマを初回に持って来たもうひとつの理由は、僕が素粒子物理学者であるということから、比較的近い分野でもあるからなのです。


 先程、兵器開発にはその時代の最先端の科学技術が用いられていることに触れましたが、この核兵器こそ、20世紀初頭に異常発達した物理学の、総決算とも言うべきものだったのです。


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