1948年の内戦で負けたカルデロン・グアルディア一派は、ニカラグアに亡命した。当時のニカラグアは、ソモサ大統領による独裁体制の真っただ中であった。ソモサと友好関係にあったカルデロンは内戦後、「私は必ず帰ってくる」と言い残してコスタリカを去る。1948年12月1日の軍隊廃止宣言は、カルデロンにとってチャンスだった。敵がわざわざ、自ら武器を置いてくれるというのだ。
そのわずか9日後、ソモサの援助を受けたカルデロン一派は、コスタリカの北西部・グアナカステ地方に侵入する。1948年12月10日、午後10時のことだった。彼らはコスタリカ赤十字社を襲撃し、5人の命が奪われる。