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インテリジェンス人生相談 復興編
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雑学
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相談32●インテリジェンスの分野で働きたい

『インテリジェンス人生相談 復興編』
[著]佐藤優 [発行]扶桑社


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 佐藤さんの本で、陸軍中野学校の言葉「謀報は誠より」に出合った瞬間、自分が日々漠然と今一番大事にしていることはまさしくこれだと発見し、外交官、特にインテリジェンスの分野で働きたいと本気で思いました。そこで大学生活中、語学の勉強など、自分の信条を深めていく作業や海外の実情を実地で見ていく作業としてどのような行動がありますか? これだけはやっておいたほうがいい、ということはありますか? 例えば新聞の切り抜き作業など。宜しくお願いします。

    chario(ペンネーム) 20歳 男性 大学生

 

 
回答32●英語力は最低条件。読書術も身につけろ

 

 外交官になりたいと思うならば、国家公務員採用I試験か外務省専門職員採用試験に合格しなくてはなりません。公務員試験や司法試験などの国家試験は難しいと言われていますが、天賦の才能を要求されるわけではありません。基本書(教科書)に書いてあることを暗記して(必ずしも理解する必要はない)、定められた時間内に再現する能力が問われます。子供の頃から、机に集中して向かう習慣がついている人ならば、基本的に誰でも合格する試験です。

 他方、机に向かうのが苦痛であるとか、あるいは記憶が大雑把で、細かい数字や法律の条文を覚えることが苦手という人は、無理をして受験勉強しても、合格する可能性があまり高くありません。外務省への採用試験については、2回、受験して不合格だったら、「適性がない」と割り切って、別の道に進んだほうがいいと思います。外交官試験を4〜5回受けて、ようやく合格しても、だいたいの場合、外務省に入ってからの成績が伸びません。なお受験勉強は、独学ではなく、予備校に通って極力、要領よく進めることです。公務員試験のようなくだらない勉強に費やす時間は極少にすべきと思います。

 それから、語学の適性がない人は、外交官になってはいけません。本人も不幸ですし、周囲に迷惑をかけます。英検1級、最低でも英検準1級くらいの英語力がないと、実務についてから苦労します。外務省は大学の外国語教育をまったく信用していないので、入省した後は(英語を除き)ゼロから外国語を勉強します。しかし、英語がすってんてんにできなくて、他の外国語が抜群にできるという外交官を私は見たことがありません。

 試験勉強以外に、外交官となるべき人が勉強しておくことは本の読み方です。未知の問題に遭遇したとき、どうやって本を探し、読んだらいいか勉強することです。この分野の古典では加藤周一さん(故人)が1962年にカッパ・ブックス(光文社)から刊行し、現在は岩波現代文庫に収録されている『読書術』がお薦めです。特に遅く読む「精読術」の部分が参考になります。
〈「本をおそく読む法」は「本をはやく読む法」と切り離すことができません。ある種類の本をおそく読むことが、ほかの種類の本をはやく読むための条件になります。また場合によっては、たくさんの本をはやく読むことが、おそく読まねばならない本を見つけだすために役立つこともあるでしょう〉(『読書術』岩波現代文庫、5960頁)

 この部分こそが読書術の精髄です。charioさんは20歳ということですから、現役ならば2回生か3回生ですね。卒業までに何冊、専門書を精読することができるかを考え、読書計画をつくって遂行していくことです。新聞の切り抜き作業は、社会人になってから、いくらでもやらされるので、今やる必要はありません。学生時代には読書に専心することをお勧めします。

 

 
【参考文献】
『読書術』
加藤周一 岩波現代文庫

 
速読術や原語に触れる解読術、新聞や雑誌を読む際に生きる看破術などから読まずに済ます読書術など、合理的で愉しい読書の秘密を解き明かす
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