男性「そのバッグ持とうか?」
女性「大丈夫です」
こんな風に、相手からの申し出を断ってしまったことはないでしょうか?
きっと、手間をかけては相手に申し訳ない、一人でなんとかできるから。そんな思いから発した言葉だと思うの。
でも、あなただって相手から頼りにされたら嬉しくないですか?
相手からの申し出を拒絶するということは、相手が人から頼りにされ、必要とされるという重要感を奪っているんです。
この「大丈夫です」という口ぐせは仕事を頑張る女性がもっとも使いがちなブス用語。私は前作でも「大丈夫です」という言葉は使わないようにと書きました。その出版記念セミナーで、参加者に飲み物のお代わりを聞いたら
「大丈夫です」
と言われてしまいました(笑)。
もう、相手の申し出を断るのが習慣になっちゃっているの!
本当に不要で断る時には必ず「ありがとう。お腹いっぱいなので今は結構です」など、はじめに「ありがとう」を絶対に付けましょう。
甘え下手とは、言い換えれば「ありがとう」というお礼が下手なんです。
前作では他のブス用語で「いい男いない」「出会いがない」なども使ってはいけないと書きました。でも、これらの言葉は使われるシーンが特定されるから、その場面だけ気を付ければいいの。
「大丈夫です」は、仕事でも家庭でも、いつ使ってしまうかわからない言葉。そして、その不意に訪れたシーンでうっかり使い、相手の申し出を断り続けてしまう。
相手は申し出を断り続けられるうちに、「この人は僕といても楽しそうじゃない」と感じて縁がどんどん遠のいていくんです。前の章でいうとレベル1の人として付き合う分にはいいけれど、レベル2には満たない女性ってこと。女性としてまた会いたいと思われていないのね。
私もかつて、「大丈夫です」を常々使っていました。とくに職場で。任せるのも下手で抱え込むタイプでしたので、部下もやる気をなくしていました。そんな状態をどうにか変えたいと思い、「ありがとう」「気が利くね」「すっごく助かる」の3ワードを意識して使うようにしました。そしたら自分の仕事もスムーズになるし、相手も任されてやる気になるし、すごく現場の雰囲気がよくなったの。「大丈夫です」の封印は、仕事でもとってもプラスになったわ。この出来事で甘え下手って本人が思っている以上に人間関係を壊しているって気が付いたの。