◆「そんなことも知らないの?」
この情報あふれる現代社会。「何かを知らない」ということは、恐ろしいほどに分かりやすい攻撃材料。
たとえば想像してみてください。
あなたが病院にかかっていて、あるとき別の医者に変えたとします。
そんなとき、今までに飲んでいた薬の名前を言い、「何の薬か知っていますか?」と聞いたとしましょう。
このとき、その医者が、「分からない」と言ったとします。
その瞬間、あなたはそのドクターに対して、心の中で、
「この医者、大丈夫…?」と思うのではないでしょうか。
こういうのは、専門職に限りません。
たとえばあなたの友達が、
「北海道って、どこにあるの?」
「アメリカの首都って、イギリス?」
と言ったらどうでしょうか?
その人がよっぽど美形だったら「かわいいとこもあるんだなぁ」くらいに思うかもしれませんが、たいていは、つい蔑んでしまうはずです。
「何かを知らない」というのは、恐ろしいほどに、その本人のイメージを下げ、周りの人に強いマイナスの気持ちを起こさせるのです。