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(2021/11/26 追記)

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時代劇をみるのがおもしろくなる本
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雑学
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・悪徳権力者の代表格お代官様は、実際どれくらい偉かったのか?

『時代劇をみるのがおもしろくなる本』
[編]歴史のふしぎを探る会 [発行]扶桑社


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 時代劇でお馴染みの役どころのひとつが悪代官だ。饅頭の箱に小判を入れて、代官にワイロを渡す悪徳商人。中身をさりげなく確認した代官が、
「○○屋、お(ぬし)もワルよのう」

 とニヤリと笑う。このシーンは、時代劇のお決まりパターン。おかげで代官といえば「ワル」と思い込んでしまっているが、では、代官の実態とはどういうものだったのだろう。

 代官は幕府の旗本で、勘定奉行(かんじょうぶぎょう)のもとに四十〜五十人ほどおり、全国約四百万石にのぼる幕府の直轄地(天領(てんりょう))を支配する県知事的な存在である。年貢や税を取り立て、その年貢米と金銀を江戸幕府に送るのがおもな仕事で、簡単な訴訟を含んだ民政も司っていた。天領ではもっとも高位の存在だから、けっこう偉い。あれだけ威張るにふさわしいご身分なのだ。

 代官の下では、幕臣出身の「手附(てづき)」がさまざまな事務を執り、代官が任地の農民から採用した臨時雇いの役人である「手代(てだい)」といった部下がいて、手附や手代のなかから年功や能力によって「元締(もとじめ)」が任命されていた。こうした人事は代官の上司である勘定奉行に伺いを立てる必要があったが、幕命による人事ではなく、代官は手続きさえ踏めば、自分で自由に人を採用することができた。つまり人事権まで持っていたのである。

 代官は幕府による地方民衆支配の第一線に立っていたわけで、その役割は非常に重く、権限も大きかった。それだけに、手代らと結託して幕府に対して秘密裏に支配地の村から年貢を前納させたり、年貢米を横流しするなど、不正を働く人物が多発した。どうやら、時代劇で描かれる悪代官の姿は、あながち嘘ではないらしいのである。

 しかし、幕府とて、こうした悪事を黙って見過ごしていたわけではない。老中松平定信(まつだいらさだのぶ)は、寛政の改革で、全代官の七十五パーセントを交替。新任の代官には、それまでの地位や禄高、家柄などに関係なく、有能な人材を登用したのだ。

 その結果、十八世紀末〜十九世紀前半(寛政〜文化・文政期)頃には、代官のイメージは一新。民衆から喜ばれる名代官が数多く現われたという。

 江戸時代後半には、悪代官より、真面目に働く代官のほうが多くなっていたのである。時代劇の影響で、代官即ち悪人として見てしまうが、そんな代官のイメージを一新する善玉代官が、今後登場しないとも限らないのである。

 
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