『頑張るときはいつも今 ドイツ・ブンデスリーガ「日本人フロント」の挑戦』
[著]瀬田元吾
[発行]_双葉社
バーンアウト状態のまま1カ月くらいが過ぎた頃、ボクを救ったのは親父の一言でした。普段、弱音を吐かないボクが実家に電話をしたとき、親父が「今何がしたい?」と聞いてきたのです。ボクは温泉が大好きなので、「ちょっと温泉にでも入ってゆっくりしたいなあ」といったところ、「おカネは出してやるから出来るだけ早く航空券を取って帰ってこい」といってくれたのです。
その優しさに涙でいっぱいになりながら電話を切り、インターネットで航空券の検索をしました。ところがチケット代は最も安くて25万円くらい。そのとき思ったんです。自分のメンタルが弱いがために親父に25万円も払ってもらうなんて、なんてボクは親不孝なんだろう。