自分のなかで「自分はするべき仕事ができていない」という後ろめたさを感じ始めたころ、なんとなく自分の周囲でうまくいかないことが増えてきた。
まずは、周囲の人間の私に対する求心力が低下し始めていたこと。ここまで挙げてきたような自堕落の極みのような生活を送っていれば、周囲の人間が黙って見ているはずがない。彼女をはじめ、部下や友人、私の周囲にいるさまざまな人たちが、私が現在置かれている状況を心配し、「もう少し行動を改めてはどうだろうか」と注意を促してくれた。付き合っている彼女などは、時には怒りながら、時には泣きながら私の愚行を諭してくれていた。だが、当時の私は、そういった私を大切にしてくれている人たちの言葉にまったく耳を貸そうとしていなかった。