韓国の歴史記述は一事が万事こんな感じで読むに堪えないのですが、本書では韓国のことを語らねばならないので気を取り直して、話を進めたいと思います。
韓国史は、檀君伝説から始まります。内容を簡単に説明すると、「神様が熊と虎に求婚されたので熊を選び、人間に姿を変えて結婚し、生まれた子供が檀君という古朝鮮建国の祖である」という話です。紀元前二三三三年に檀君朝鮮を建国したことになっており、箕子朝鮮・衛氏朝鮮と合わせて古朝鮮と呼びます。もちろん、神話なのでまともに批判しても仕方ないのですが、「中国の堯・舜時代と同じく長い伝統を持っている」(前掲書十九頁)と考えるのが韓国人です。