前近代における李氏朝鮮と日本の関係といえば、豊臣秀吉の朝鮮出兵を挙げない訳にはいきません。しかし、「朝鮮出兵」という表現がいきなりおかしい。
長い戦国時代を統一した豊臣秀吉は、海外進出を考えます。当時、ポルトガルやスペインの来訪により、大航海時代の実態を知ったからです。ヨーロッパ人は海外進出によって、のちの帝国主義の時代に世界中を植民地にしていくことになります。すなわち、大航海時代も帝国主義も本質は同じで、「食うか食われるか、食わねば食われる」という戦国時代の論理そのものなのです。日本の戦国時代を統一した秀吉は、世界もまた戦国時代であることを知るのです。