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嘘だらけの日韓近現代史
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歴史
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第一節 江戸時代における朝鮮の軽さ

『嘘だらけの日韓近現代史』
[著]倉山満 [発行]扶桑社


読了目安時間:4分
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 豊臣秀吉の朝鮮出兵、もとい対明征伐は、明とそこに至る通り道の李氏朝鮮にとって、災難以外の何物でもありませんでした。当時の日本は世界最大の鉄砲保有国にして、軍事国家です。百年の戦乱に明け暮れ、訓練も行き届いています。傭兵が普通という当時の世界で自前の常備軍を保持していたのはほかにオスマン・トルコ帝国くらいですから、日本が巨大な明を相手に無謀な戦いを挑んだという構図で自虐的になる必要はありません。戦国乱世を経た日本が軍事強国であったという当たり前の事実を無視しては、歴史が見えなくなるので最初に強調しておきましょう。


 豊臣氏の天下に取って代わった徳川家康が開いた江戸幕府は軍事政権です。その家康以下歴代徳川将軍は、秀吉のような対外進出は採らず、朝鮮とも友好に努めます。秀吉はスペイン国王・フェリペ二世が派遣した宣教師から、世界もまた戦国時代であると判断し、積極的な海外進出を志向したのですが、同じ戦国の覇者であるにもかかわらず、家康はまったく逆の政策を採ります。


 朝鮮との関係で言えば、戦国の動乱で絶えていた通信使の往来を再開します。最初は朝鮮出兵の戦後処理、たとえば捕虜交換のようなかたちではじまりました。このときに多くの朝鮮人職人が日本に連れてこられ、有田焼などの文化が栄えます。このことを昔の韓国は、「日本の文化は朝鮮がすべて兄として教えてやったのだ」と主張していたのですが、いつの間にか最近では「強制連行」「拉致」というふうになりました。表現は勝手ですが、戦時捕虜のことを平時の犯罪と同列にされては困ります。また、本質論ですが、なぜ多くの朝鮮人職人は本国に帰りたがらず、日本に住み着いてしまったのでしょうか。労働を忌み嫌う文班が職人を見下す李氏朝鮮と、汗水流して働く職人を貴ぶモノづくり国家の日本と、どちらのほうが居心地好いでしょうか。日本に決まっています。


 ちなみに、このときに住み着いた子孫の一人が、日米開戦時と終戦時の外相だった東郷茂徳です。大日本帝国に朝鮮人差別がまったくない訳ではありませんが、四百年も日本人として生きてきた人の子孫を「在日だ」と差別するような話はありません。


 本題に戻しますと、朝鮮からの通信使は将軍の代替わりの際に挨拶に来るようになります。案内役は朝鮮国境の島である対馬の領主・宗氏です。宗氏は通信使が来るたびに渉外役を務めていました。


 あえて後のページで描く時代の為に伏線としてエピソードを書いておくと、朝鮮国王のカウンターパートである将軍を「日本国大君」と称していたのを、江戸中期の新井白石が「日本国王」と改称し、朝鮮国王と対等だと言いだしたことがありました。政治史の評価では、白石は「隠れ尊王家」だったので、「将軍対朝鮮国王」より「天皇対中華皇帝」という名分にこだわり、間接的に天皇の地位を上げようとする意図があったとされます。これには、「別に天皇陛下が直接お相手するわけではないのだから、朝鮮人が将軍のことを日本の国王と勘違いするだけではないか」と批判され、すぐに元に戻っています。なお、経済史の評価では、白石は緊縮財政の権化としか言いようがないのですが、贅沢禁止の一環として朝鮮通信使の接待を簡素化するという挙に出ます。随分と朝鮮を軽く見た人だったのです。


 かつての歴史教科書では、「鎖国時代の日本は、清とオランダとだけ長崎で制限貿易をしていた」と書かれていました。つまり、朝鮮は完全無視、一国としてカウントされていません。しかし今は、「鎖国」といえども貿易統制をしながらも外国との通交を続けていたとの観点から見直され、長崎・対馬・琉球・蝦夷の「四つの窓」という表現が使われています。江戸幕府は「四口」という表現を使いました。長崎はオランダと清、琉球は清、対馬は朝鮮、蝦夷はアイヌのことです。


 現代の視点からすれば、世界に冠たるオランダ帝国や大清帝国から、日本民族(Nation)の少数民族(Ethnic)である琉球やアイヌまでを同列に並べるのは乱暴ですが、江戸時代の日本人にそういう視点がないのだから仕方がありません。


 本書の主題である朝鮮は、清やオランダに近いのでしょうか、それとも琉球やアイヌに近いのでしょうか。


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