明治初年以来、朝鮮という「場」で主導権を争っていた日本と清の決着戦が、明治二十七年(一八九四年)に始まる日清戦争です。
「朝鮮が清日戦争と呼ぶのはけしからん!」とムキになってもいいのですが、あまり変な突っ込み方をするとブーメランとなって跳ね返ってきかねませんので、気をつけたほうがいいでしょう。というのも、日清戦争の英語定訳は「Sino-Japanese War」ですから、英語圏全部を敵に回さなければなりません。
たとえば、日本人も「露土戦争」という表現を使います。だからといって「ロシアのほうがトルコより好き」という日本人はあまりいないでしょう。単なるゴロの問題で片づけていいものは流してしまいましょう。
韓国が「我が独島を竹島などと称している」と嘲笑してきたり、「日本海と呼ぶな、東海と呼ぶべきだ」と国際社会に喧伝してきた場合にはその都度指摘しておくべきですが、何でもかんでも目くじらを立てていると、それこそ「朝鮮人のようだ」と言われかねないので、控えましょう。