『泣いて、病んで、でも笑って』
[著]今井メロ
[発行]_双葉社
一〇代後半から二〇代初めにかけての私は、落ち着かない日々を過ごしていた。二〇〇七年三月の全日本選手権出場を最後に、すっかりスノーボードからも遠ざかり、世間の目には「いつの間にか消えた人」と映っていたんじゃないだろうか。
そんな私だったけれど、実は少しだけ奮起したときがある。二〇〇八年二月に行なわれた日本スノーボード協会公認の高鷲カップにアマチュア資格で出場して優勝、同協会からプロとして活動することが認められたのだ。