『泣いて、病んで、でも笑って』
[著]今井メロ
[発行]_双葉社
相変わらず帝王切開の傷口は痛み、何をするにも「いたたたっ……」。歩くのもやっとの状態だったけど、NICUに入っている真里愛に会うため、幼い長男を連れて病院に通っていた。搾乳した母乳を届けるのも目的だった。
家から電車で一時間。まだ本調子でない体を引きずって病院まで行くのは、正直、しんどいと思うこともあった。でも、真里愛の顔を見るのは、毎回、とても楽しみだった。
真里愛は少しずつ、本当に少しずつだけど、成長していった。一本、また一本と、体と機器をつなげた管の数も減っていき、私はそのつど、娘に話し掛けた。