平日は、高校生。土日には、師匠の家でイタコ修行。
そんな日々にも慣れ、同時に、入学当初は戸惑いの多かった高校も、次第に居心地のいい場所になっていきました。
二足のわらじを履くことで、生活にメリハリがついたのかもしれません。クラスメイトとのたわいないおしゃべりも、楽しい気分転換になりました。
八戸という土地柄、私がイタコの修行をしているといっても、驚く友だちはほとんどいません。
「へえ〜、俺のばあちゃんもよくイタコさんに拝んでもらってるよ」
「そうなんだ。何を拝んでもらってるの?」
「俺の夜遊びが、早く治まりますようにだってさ。