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キャンプに連れて行く親は、子供を伸ばす!
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■“キャンプ初心者”Aさん一家の失敗

『キャンプに連れて行く親は、子供を伸ばす!』
[著]坂田和人 [発行]扶桑社


読了目安時間:5分
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 いよいよ、キャンプへ出掛ける準備を始めましょう。でも、その前に“急がば回れ”。「キャンプで親はどんなこと(役割)をすべきか?」という点を良く理解して頂くために、“キャンプ初心者”である会社員、Aさん(四十五歳)家族の「失敗例」を、ちょっと見てみましょう。


 都心に住むAさん一家は、奥さんと中学生の長女、小学生の長男の四人家族。ゴールデンウィークを利用して、初めて山間のキャンプ場へ、出掛けることにしました。

 Aさんはもちろん、家族も全員がキャンプの経験はありません。「まずはキャンプ用品をそろえよう」と、近くの大型ショッピングセンターへ行き、ちょうど安売りをしていた五人用のドーム型テントと人数分の寝袋を買い込みました。
「とりあえず、テントと寝袋さえあれば、家族全員が寝るのには困らないだろう」と考え、値ごろな価格だけで判断して商品を選びました。この時に、テントや寝袋の材質や用途を、詳しく店員に聞いておけば、後であんな大変な目に遭うことはなかったのですが……。まぁそのことは、また後ほど詳しく。

 Aさんが用意した備品は、そのほかに、ビールやワインを冷やしておく大型のクーラー・ボックスと自宅で使っている調理用のカセット・コンロだけ。キャンプへ出掛ける直前まで、仕事が詰まっていたこともあり、購入したテントは、梱包を解くこともなく、買ったままの状態で、自家用車のトランクにほうり込んでありました。

 さて、キャンプ当日です。行き先は自宅から車で三時間程度の山間のオートキャンプ場(車利用者を対象としたキャンプ場。テントサイトまで直接、車で乗り付けられるキャンプ場もあります)。Aさんがインターネットを見て、適当なキャンプ場を予約しておいたのです。家族の中でも、小学生の長男は前日からワクワク、ドキドキ。当日は朝の五時に早起きして、「早く行こうよ!」と、まだ寝ているお父さんの身体を揺さぶりながらせがんでいます。

 ところが、例によって前日遅くまで、仕事に追われていたAさんは疲れが取れず、なかなか寝床から、起き出す決心がつきません。奥さんも、出掛ける直前になって、「あれも持っていこうかしら? これも必要……」とバタバタしているうちに、とうとう出発は午前一〇時過ぎになってしまいました。ゴールデンウィークですから、道路は大渋滞。いつもなら、三時間程度で着くはずのキャンプ場に到着した時は、すでに午後三時になっていました。

 キャンプ場には、たくさんの車が乗り付けられ、なかなかの盛況です。周りを見れば、ほかの家族(キャンパー)はもうほとんどが、テントを設営し(建て)、昼食も終えて、ちょっとくつろいでいる様子。慌てたAさんも、車のトランクからテントを取り出し、梱包を解いて、設営マニュアルとニラメッコしながら、設営作業に取り掛かりました。最近の「ドーム型テント」(第三章で詳しく説明します)は、家で例えると、床と壁と天井の部分が一体になっており、慣れた人なら一〇分程度でカンタンに建てられます。

 一〇分程度……それはあくまで“慣れた人”の話。Aさんはキャンプ初心者ですから、テントを建てるのは今回が初めて。マニュアルを見ても、どうもよくわからない。
「テントを支えるポールをどうやって組んだらいいのかな?」
「もう一つテントのようなもの(本来はテントの屋根の部分になるフライ・シート」)が出てきたけど、こりゃ何だろう?」

 奥さんや子供たちも、横からあれやこれや、口を出しますが、混乱するばかり。そのうえ、周りはだんだんと暗くなってきたではありませんか。悪いことに小雨までポツポツと……。

 奥さんと子供たちは、すっかりあきれて、車の中に“避難”しています。メンツも恥もかなぐり捨てたAさんが、近くの人に教えてもらい、ようやくテントが完成した時には、どっぷりと陽が暮れていました。
「お父さん、ボクもうおなかがペコペコだよ」

 テントを立てるのに必死で、夕食のことをすっかり忘れていました。キャンプへ行けば、基本的に食事は自分で作らねばなりません。本格的な野外料理を作るには、什器(じゅうき)(鍋、カマ、フライパンなど)や食器、食材、そして火を起こすためのカマドや薪などの準備が必要です。

 ただ、Aさんはまったくの初心者ですから、そこまでは考えておらず、途中のスーパーで、レトルト食品のカレーと、温めるだけでOKのご飯を買っておきました。
「カセット・コンロで温めるだけだから、すぐにできるよ」

 とAさんは自信たっぷりでしたが、良く考えてみると、レトルトカレーなどを温める鍋がありません。
「水や盛りつける食器やスプーンはどうするの?」

 もう問題は山積みです。

 しかも、「ランタン」(ホワイトガソリンや電池などを使ったライト)や「ヘッドランプ」(自分の頭に固定するライト)などの光源を、何も持ってきませんでしたので、周りが暗くて、よけいに作業が進みません。幸い、テントサイトまで乗り付けられるオートキャンプ場でしたので、車のライトを煌々(こうこう)と灯し、什器・食器類は、キャンプ場の管理事務所で有料で借り、ようやくカレーにありつけた次第です。

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