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(2021/11/26 追記)

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寝たきりにならない!生涯現役のための筋トレ
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くらし
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I なぜ高齢者に筋力トレーニングが必要なのか?

『寝たきりにならない!生涯現役のための筋トレ』
[著]加藤浩人 [発行]扶桑社


読了目安時間:29分
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 1 高齢化社会では健康寿命こそが最重要!


 みなさんは、健康寿命という言葉をご存知でしょうか?

 これは、WHO(世界保健機関)が2000年に提唱した概念で、一般的には、介護を受けたり病気で寝たきりになったりせずに、自立した健康的な生活を送った生存期間、と定義されています。具体的には、寿命から介護を受けた期間の合計を引いた期間、ということになります。

 現代の日本は、たしかに世界に誇る長寿大国となりました。しかし、この健康寿命という観点で考えてみたとき、同じように誇ることができるでしょうか?

 2010年の厚生労働省の統計によれば、日本人男性の健康寿命は、平均寿命7964歳に対して7042歳、日本人女性の健康寿命は、平均寿命8639歳に対して7362歳となっています。この平均寿命から健康寿命を差し引くと、男性で9年、女性で13年という数値が出てきます。つまり、それぞれの期間が日本人男女の平均的な要介護期間、ということになるわけです。

 日本人の要介護期間の平均として、読者には意外に長いと感じられるのではないでしょうか。しかし、統計的にはこれが日本の現状ということなのです。

 ただし、近年は日本でも、こうした現状を踏まえて、ただ長生きするだけでなく健康で充実した人生を全うする、という観点から、健康寿命を重視するようになってきました。厚生労働省も、「スマートライフプロジェクト」として、国民の健康寿命をのばす運動を推進しています。

 こうした動きは、都道府県レベルでも広まってきています。長野県では、「ぴんぴんころり」を合言葉に、亡くなる直前まで元気に活動することを奨励して、保健行政に取り組んでいます。その結果、健康寿命で男性が7946歳、女性が8404歳と、男女ともに全国1位となり、平均寿命でも男性が8088歳、女性が8718歳でこれまたともに全国1位になっています。

 高齢化は、これからもますます大きな問題となっていくと思われますが、その高齢化社会で充実した人生を送るためにも、健康寿命をのばすよう心がけることが、これからいっそう重要になってくるでしょう。



 2 転倒による骨折は寝たきり原因の第2位!


 健康寿命の基準となる「自立した健康的な生活」と正反対の状態が、いわゆる「寝たきり」でしょう。
「寝たきり」は、高齢者にとって最も避けなければならない状態です。

 高齢者が、一度「寝たきり」になってしまうと、その状態自体が、さらなる全身筋力と体力の低下を招いてしまいます。そのため、その状態から脱するのは非常に困難とされています。

 それでは、高齢者の「寝たきり」化の直接的な原因には、どのようなものがあるのでしょうか?

 現在、65歳以上の高齢者が「寝たきり」になる原因としては、第1位に脳血管障害(脳出血・脳梗塞(こうそく))があり、約38%を占めています。

 そして、第2位となるのが、意外なことに、転倒による骨折です。骨折によって一時的に歩けなくなった高齢者が、前述のような全身筋力と体力の低下から、そのまま「寝たきり」となる例が非常に多いのです。こうした転倒骨折が起因となっている高齢者の「寝たきり」化は、「寝たきり」全体の約13%にのぼるとされています。

 さらに、この転倒骨折の怖い点として、ただ「寝たきり」になるだけではなく、そのまま衰えたり発病するなどして亡くなったり、また、痴呆を発症したりするなど、非常に深刻な事態を引き起こす事例が多々あることです。

 こうしたことからも、高齢者の転倒については、ケガをするから危険、というだけでなく、その人の人生すべてに深刻な影響をおよぼすことがあり得る、ということをよく認識しておいた方がよいでしょう。

 後で詳しく述べますが、高齢者の転倒の多くは、脚部の筋力とバランス能力の低下が主要因とされています。それを防ぐためにも、高齢者にはトレーニングが必要なのです。

 ちなみにこの転倒骨折では、脚のつけ根に当たる大腿骨頸部(だいたいこつけいぶ)と背骨である脊椎(せきつい)の骨折が多いのですが、その背景として、当人が骨粗鬆症(こつそしょうしょう)となっていた事例が多くあります。そのため、転倒骨折による「寝たきり」化は、骨粗鬆症になりやすい女性の方が男性より多いのが特徴でもあります。



 3 トレーニングは転倒・骨折による寝たきりを防ぐために有効!


 現代のライフスタイルの変化により、高齢者は、日常生活のなかで体を積極的に動かさなければ、ますます非活動的になっていきます。そこで、高齢者が積極的に体を動かせるようにするためにも、歩行能力の維持とその向上が重要となります。

 歩行能力は、高齢者が自立して生活を送るために不可欠な能力ですが、加齢に伴って歩行動作が緩慢になるとともに、つまずきやすくなることから、加齢によって不安定になりがちな能力といえます。

 歩行速度も、加齢に伴って低下することが非常に多いのですが、その速度低下は、主に歩幅が短くなることによって引き起こされています。そして、歩幅の短小化は、加齢による筋肉量減少からくる脚力の減退が主要因なのです。

 このように脚部の筋力低下は、歩行能力の低下を引き起こし、さらに、高齢者の障害要因となりがちな転倒の、大きな原因とされています。
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