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(2021/11/26 追記)

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幸せの遺伝子−−−「ひらがな言葉」が眠れる力を引き出す!
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生き方・教養
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まえがき

『幸せの遺伝子−−−「ひらがな言葉」が眠れる力を引き出す!』
[著]村上和雄 [発行]扶桑社


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 まえがき

 

 私が五十年以上たずさわってきた生命科学の研究で学んだもっとも大切なことは、生きていることのすごさ、素晴らしさです。そもそも、自分の力だけで生きている人は一人もいません。

 

 このたびの東日本大震災に際し、世界中から日本のために祈ろうという動きが起こりました。そのなかで、ダライ・ラマ十四世法王による「東日本大震災犠牲者四十九日特別慰霊法要」が、東京の大本山護国寺で行われました。法王はアメリカに行く予定を変更して来日されたのです。法要には、宗派や国境を超えて三千五百人以上が参集し、そのなかには横綱・白鵬(はくほう)の姿も見られました。

 約四十分間のチベット語と日本語による法要のあと、法王は自分自身の経験も交えて次のように挨拶(あいさつ)されました。
「チベット人は、長年にわたり国を追われるなど、厳しい迫害を受けてきましたが、この厳しい迫害から力をつけてきました。迫害を(かて)として、先を見()えて、生き方、考え方を改善してきました。さらに、厳しい現実を真摯(しんし)に受け止め、悟りの道につなげたいと思うようになりました。

 一方、日本は六十六年前、第二次世界大戦の敗戦というきわめて厳しい試練があり、その上、広島と長崎に原子爆弾を投下されるという悲惨(ひさん)な経験をしました。しかし、日本は見事に立ち直りました。

 今回の大震災からも見事に立ち直ることを確信しています。どうか、先を見据えて、決してあきらめることなく、自信をもって進んでほしい」

 

 いま日本は厳しい試練に直面しています。多くの人々の命が失われ、その深い傷跡が残っています。しかし、いわゆる、遺伝子のスイッチを“オン”にし、私たちの潜在能力を引き出す要因となるのは、笑いや楽しいことばかりではありません。苦難や逆境もまた、その契機となるのです。そういう意味において、今回の震災は、二十一世紀に日本が世界にとって大切な国になるための、天からのたいへん厳しいメッセージだったと考えることもできるのではないでしょうか。犠牲になった方々のためにも、私たち一人ひとりが、いままでの生き方を見直し、新しい日本の建設に取り組まなければならないのだと思います。

 二〇一〇年の世界の世論調査によれば、教育、医療、治安、経済、科学・技術のレベルを総合して、日本は世界でもっとも恵まれた国の一つです。それなのに、大震災前の日本人の主観的幸福度は、世界の九十位でした。

 しかし、今回の大震災により、私たち日本人はあらためて、水、空気、電気の有り難さを知り、家族や地域の人々の(きずな)を実感し、自然の恐ろしさを強く感じさせられました。その一方で、このような大震災に際しての、沈着、冷静、秩序正しい日本人の行動には、世界中から称賛の声が寄せられました。

 今回の試練も、お互いに助け合い、生かされていることへの感謝の祈りを捧げるような精神をもつならば、必ず乗り越えられる、と私は確信しています。

 

 古来、日本人は神仏を尊び、自然の恵みに感謝し、大自然との調和のなかで、お互いに助け合って生きてきました。それは、私たちの体が、六十兆個もの細胞による調和的なはたらきによって「生かされている」ことにも通じるものがあります。

 日本人は、そうした目に見えないもののはたらきに対する感謝の祈りを捧げる「祈りの民」であり、日本には「祈りの国」としての伝統がいまなお息づいているのです。それを端的(たんてき)に表しているのが、「ありがとう」「おかげさま」「いただきます」などの「ひらがな言葉」です。これらの外国語に翻訳することが難しい「ひらがな言葉」には、日本人が大切にしてきた価値観や生き方が凝縮されています。

 

 いま、未曽有(みぞう)の逆境のなかで、私たち日本人の遺伝子のスイッチを“オン”にし、眠っている力を引き出すための重要なカギが、この「ひらがな言葉」にあります。本書では、
「ひらがな言葉」をキーワードに、「幸せの遺伝子」を“オン”にする生き方について、具体的に記していきたいと思います。

 

 最後になりましたが、この本の刊行に当たり、多大なご協力をいただきました育鵬社編集長の大越昌宏さんと、取材・構成などでお世話になりました木村博美さんに心から御礼申し上げます。

 

 平成二十三年十一月
村上和雄 
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