改めて新自由主義について考えてみたい。
「自民党をぶっ壊す」と言って圧倒的な支持率を誇った小泉は、弱肉強食の新自由主義によって日本社会そのものを壊してきた。
まずは、政治の破壊である。戦後の日本政治は、与野党の対立が基本型であった。一方で、与党(主に自民党)内にも常に抵抗勢力が存在しており、完璧な「一党独裁」ともいえず、妥協的な面があった。
これは、ある意味「決められない」政治とも言えるが、その分「独裁色」は薄められるという特徴もあったのである。
企業においても同様で、解雇を促進する一方で非正規者の雇用を増やし、人件費の削減を進めることで、日本企業の伝統といえる終身雇用や年功序列が消えてしまった。