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やくざと芸能と 私の愛した日本人
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エンタメ
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アウトローの発生

『やくざと芸能と 私の愛した日本人』
[著]なべおさみ [発行]イースト・プレス


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 太古の時代には、大自然の中であるがまま生きていたのが人間です。生かされていた、と言うべきで、それはあらゆる生命体が大自然の為すがままに次代へ命を継承させていたのです。そして、その根本に存在していたのが、太陽です。


 人間にとっても、太陽はあらゆるものの中心で、原始の時代から太陽こそが命の根源だと知っておりました。ですから太陽は崇められ、畏れられ、感謝されてきたのです。こうした崇拝は、やがて宗教的な形態となっていきました。


 そして、人々の願いを込めた祈りが加わり、太陽の恵みを願う呪術師が出現してきます。この時、神に祈る方法の中から踊りや音楽や演芸が生まれたのだと、私は大学で教わりました。


 こうした原点を考える時、忘れてならないのは、人間の労働だと思うのです。


 世界中の何処の集落でも、生きていくための糧を得る事が第一です。太陽が当たり、全ての生物が生きていける場所を求めて、人間は放浪していたのでしょう。そうして良き場所を発見するや、そこに住み着き、子孫を増やして定住したのです。水があり、木々があり、動植物が豊かな地は、他の人々にとっても求める場所です。このため、絶え間ない闘争の歴史が地球全体にあるのが、人類の今まででしょう。


 働く事は、生きていく基本です。生きるための必死の行動しか存在しない中では、誰もが力を出し合って糧を手にしなければなりません。


 しかし、きちんと統制が取れ、食の生活が安定してくると、この余裕の中に非生産的な人間が出現してきます。充分に食の安定が満たされ、生きていく上での安寧さがもたらされると、いつしか定められた規範から外れる人々が出て来るのです。つまり、一定の枠の中では生きられない人達です。特別に才能が秀でていて、海に漁に出る事も、畑で収穫する事も、山で猟をする事も興味を持ち合わさない人間が現れるのです。


 これが土器をつくったり、衣類をつくったりなら良いのですが、絵を描いたり歌ったり踊ったりの才能では、余程豊かな集落でない限りは異端者になってしまったでしょう。今の言葉でエンターテインメントとなる演芸の分野は、ある時代までは完全な外れ者、つまりアウトローであったでしょう。


 この他にも、単純に働くのが嫌な人間や、暴力的で外された者や、酒に酔うと手がつけられない者などが、社会の中から生み出てしまったのです。こうした人間達も生きていかなくてはなりません。


 この事を説明する前に、まずは現在に続く、いわゆるやくざについて考えてみます。


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