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名字の世界 あなたのルーツがわかる
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雑学
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第4章 全国名字小事典

『名字の世界 あなたのルーツがわかる』
[著]インデックス編集部 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:1時間7分
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日本にはまだまだ多くの名字がある。中には聞いたことのないものもあるかも…。そんな名字の数々を挙げてみよう。

● あ ●

あいかわ【合川】
2つの川が出会う「落合川」に由来。ほかに「会川」「相川」「四十川」など。四十川は「始めと終わり(始終)の間を流れる川」というシャレから。

あいば・あえば【饗庭】
正しくは「アエバ(アヘバ)」。神を招いて饗応(酒や食事などでもてなすこと)する広場(庭)のことで、その信仰に由来。

あおき・あおぎ【青木】
アオい木のこと。植物なので青というより碧で、「碧木」という名字もある。

あかがわ【赤川】
上流で行われていた鍛冶による鉄さびや、丹(硫化水銀)が流れてくる川の色に由来。ここから「丹川」もある。

あかぎ【赤木】
紅葉した木、あるいは幹が赤い木のこと。後者の場合、樹皮の赤い赤松を由来としており、さらに遡ると村上天皇につながるという。

あかまつ【赤松】
村上天皇を祖とする源氏で、播磨国赤松村に移住したのがはじまり。南北朝の武将・赤松則村(円心)が有名。

◎赤松則村(円心)
鎌倉幕府打倒を掲げた後醍醐天皇に従い、活躍した武将。しかし建武の新政では朝廷内の権力争いの結果、領地を没収されるなど不遇であったため足利尊氏と共に反旗を翻した。室町幕府成立後は、播磨国の守護となる。

あき【安芸】
「アキ」には湿地や豊穣という意味があり、湿田が豊穣となるよう祈りが込められている。これに漢字を当てたもので、ほかに「安岐」「安城」などが見られる。佳字である「安」を用いる場合が多い。

あきた【秋田】
飛鳥時代からある地名・秋田に由来する。発祥はもちろん現在の秋田県。稲穂が実る秋の田は見るからに縁起がいい。

あきづき【秋月】
収穫を祈り願って月を祀る十五夜の神事に由来する。

あきもと【穐本】
「秋」の本字「穐」を使うことで、秋の収穫で中心となった地域を指した。

あきやま【秋山】
甲斐国武田氏の支流が、秋山村に移住したことに由来。

あぐい【安居院】
「あぐ」は低い土地のこと、「い」はわき水のこと。水の豊かな場所に由来する。

あくたがわ【芥川】
芥はゴミのことと思われがちだが、実は「塙(土地の小高くなっているところ)」の対語で、低湿地を意味する「圷(アクツ)」のこと。人の住めない湿地のような川といったところか。作家の芥川龍之介のおかげで読める名字といえよう。

◎芥川龍之介
大正時代の小説家。第三次・第四次「新思潮」のメンバーで、夏目漱石の門下。新技巧派(理知的な技巧を重視した、鮮明な作風のこと。大正初期文学の一流派)の代表作家である。作品の多くは短編で、題材を古典から用いたものが多い。昭和2年、「ぼんやりとした不安」により自ら命を絶った。

あくね・あぐね【阿久根】
「アク」は湿地帯を表し、「アクネ」は水辺の拠点の意。現在の鹿児島県阿久根市発祥だが、名字として見られるのは周辺の市町村に多い。

あざ【呰】
傷や痣のことではなく、田の畔に関係があるか。また漢字から小さな窪地のこととも考えられる。九州北部に少数見られる。

あさか【安積】
沼などで、水の浅いところにつけられた地名が由来。浅いため「泥などが簡単に(やすく)積もる」ということか。

あさくら【朝倉】
現在の奈良県朝倉に端を発する。もとは「浅倉」で、倉は崖や谷を意味しているとされる。当地を流れる初瀬川の浅い崖や谷が由来ではないか。

あさぬま【浅沼】
「阿曾沼」から転じたと見られている。岩手県に多い。ほかに「麻沼」「朝沼」など。

あさひ【朝日】
木曾義仲の子・義基が祖。義仲が「朝日将軍」と呼ばれたことにあやかり、名乗るようになったという。

あさひな【朝比奈】
朝日の当たるところという意味で、東日本に多い。ほかに「朝日奈」「朝日向」など。

あざぶ【麻布】
そのものずばり「麻の布」で、生産地の地名になったか、あるいは生産に携わった人が名乗ったと考えられる。

あさみ【生明】
浅い水という意味で、少しの水で米づくりをしたことに由来。漢字は当て字か。

あざみ【莇】
食用や薬用に用いられた植物のアザミを栽培していた人が、その職業から名乗った。

あさり【浅利】
甲斐国武田氏の支流が、浅利に移住したことに由来。

あしえい【足永】
足利氏が逆賊の悪名を得ていた頃、この氏を避けるために作られた名字。「アシナガ」と擬装し、「アシエイ」になったと考えられる。

あしざき【芦崎】
芦の生えている川や沿岸の先についた地名に由来。

あしだ【芦田】
芦の生えた田のこと。「アシ(悪し)」では縁起が悪いからと「ヨシ」に変えて「吉田」と名乗った一族も。

あすか【飛鳥】
大和国明日香に端を発する。もとは「明日香」だが、これの枕詞が「飛ぶ鳥」のため後世「飛鳥」も「アスカ」と読むようになった。

あすま【遊馬】
現在のさいたま市に室町時代からあった地名が由来。荒川沿いの湿地の呼称で、遊馬は当て字。「アス」はやらわかな砂地、「マ」は小さく迫った場所(間)の意。

あずま【東】
本家や集落の中心から見て東方を意味する名字で、東西南北の中でいちばん多い。

あぜがみ【畔上】
田から離れたところ(=畔の上の方)にあった居住地に由来。

あそう【麻生】
麻が生えていた地域名に由来。麻は奈良時代から植えられていた植物で、衣に使用されていた。生産に携わった人が名乗ったものと考えられる。

あそぬま【阿曾沼】
奥州や関東に少数ある名字。下野国にあった阿曾沼に由来。浅い沼だったらしく現在は消失している。

あだち【安達】
福島県安達郡がルーツ。源頼朝の重臣となった安達盛長のときに発展、各地に広がった。現在は島根と新潟に多い。

あだち【足立】
武蔵国足立郡がルーツ。鎌倉時代に御家人となったことから広がったといわれる。現在は山陰地方に多い。

あてら【左右】
「アテラ」は山言葉で、「アテ」は「樹木の日の当たらない側面」という意味。左の字を当てるのは、木が日向から切られて木こりから見るとアテは必ず左側になるため。右の漢字がついたのは、「左(ひだり)姓」との区別のためと考えられる。

あなやま【穴山】
甲斐国武田氏の支流が、穴山村に移住したことがはじまり。

あびる【畔蒜】
ネギやニンニクなどの古名を「蒜(ヒル)」というが、これを栽培していた地域に由来する。

あべ【阿部】
全国ランキング22位。大和国安倍に端を発する。「阿倍」「安部」「安倍」などと書くが、「安倍」は神話時代からの豪族で、天皇への御膳係を担っていた。とくに東北地方に多い。

あま【海部】
「海部(アマ、アマベ)」という航海、漁猟を生業とした古代の一族に端を発する。「尼」「天」と書く場合もあるが、前者は当て字で、後者は天から降り立ったという神話に由来する。

あまの【天野】
静岡県伊豆の国市がルーツで、藤原南家の末裔とされる。源頼朝に仕えて出世し、各地に広がった。現在は山梨に多い。

あまりべ【余戸】
余った戸の意味。古代、村(里)は50戸で1里で、60戸に増えるとあまった10戸で新しい里を作っていた。これが地名になり、名字になった。「アマルベ」とも。

あまるめ【余目】
「余戸」が転化したものと考えられる。

あめなし【雨無】
海で天候を見る海ノ師(あめのし)という職業が名字となり、海上ならば晴れの方が良いとして漢字を変えたものと考えられる。

あめみや【雨宮】
雨の神を祀った神社(宮)の地名に由来。

あめもり【雨森】
雨の神を祀った森の地名に由来。鎮守の森といったところか。

あもう【天羽】
「天」は高いところを指し、山地を切り開いた開拓者に由来する。

あや【綾】
香川県に見られる。日本武尊を祖とすると伝わる古代氏族で、「綾」のつく名字はこの氏にあやかっている。

あやおり【綾織】
織物の一種「綾織り」に由来すると考えられる。これを献上した家が名乗ったか、生産地名となったか定かでない。

あらい【新井】
「井」は居住を意味し、新しく居を構えることに由来する。「新居」ももちろんある。埼玉県にもっとも多い。

あらき【荒木】
新しく開墾するという意味で、古代の開拓者であり稲作農家といったところ。

あらきだ【荒木田】
伊勢の神から新墾田を賜ったことに由来する名字。

ありま【有馬】
地名のルーツは長崎県島原半島と神戸市の2系統。現在は鹿児島県に多い。

あんどう【安藤】
古代、姻戚関係を結んだ安倍氏と藤原氏が名乗ったとされる。「安東」の場合は、現在の青森県津軽郡の地名が発祥。

● い ●

いい【井伊】
ご存知、彦根藩主家の名字。「飯」と書く場合もあるが、これには井伊家の家臣が命令で急きょ3000人分の飯を用意したことから、という逸話が残る。

いいだ【飯田】
「飯」を「良い」にかけて、良い田=いい田=飯田としたようだ。

いいづか【飯塚】
ご飯を盛ったような形の塚に由来。

いいもり【飯森】
ご飯を盛ったような形の森に由来。ほかに「飯盛」「飯守」とも。

いいやま【飯山】
ご飯を盛ったような形の山に由来。

いいよし【飯吉】
「飯」が「良い」なら、「吉」も「良い」で、とにかく縁起の良い名字。

いおきべ【五十旗頭】
「500人の旗本の頭」に由来か。

いがらし【五十嵐】
新潟県にある地名がルーツで、当地の五十嵐神社の祭神を祖とする説もあり。もとの発音は「いからし」。

いかり【碇】
「碇屋」から、「屋」をとったもの。

いかりや【碇屋】
船主や網元、海運業などが海や船をシンボリックし屋号を「碇屋」としたことがはじまり。「屋」を変えたり抜いたりして、バリエーションが広がった。

いかるが【斑鳩】
現在の奈良県斑鳩町に由来。

いき【夷亀】
「高く大きな木」の意味で、その周辺に住んでいた人が名乗ったとされる。

いさと【為郷】
もとは「井郷」で、水の豊かな場所という意味。

いしい【石井】
石の多い水汲み場の意味。関東でよく見られ、とくに千葉県に多い。ちなみに公家の石井家は「いわい」と読む。

いしがき【石垣】
石垣のある場所、またはそれを造った家が名乗ったものか。

いしげ【石毛】
もとは「石処」で、石が多くあるところの意味。「毛」は当て字のようで、ほかに「石下」「石花」などの字を用いた名字もある。

いしだ【石田】
石の多い山麓を開墾した田に由来。お世辞にも良い田とはいえないが、地名は全国に多数あり、ここから名字も多く出た。

いしばし【石橋】
足利氏の庶流で、下野国石橋村に移住したことにはじまる。

いしはら【石原】
「石の多い原」の意味で、発祥地はさまざまだが宮城県、福島県、愛知県が多い。

いしやま【石山】
石山とは、大きな岩石が露出している山のこと。この地名から名字になった。

いずみ【泉】
水の湧く地域に由来。「和泉」「出水」「湶」などがこれで、温かい水が出る地方では「温泉」と書くことも。

いせ【伊勢】
伊勢神宮のお膝元、あるいは信仰心から名字となったとされる。

いだがえ【抱江】
川(江)を囲む(抱く)ように開けている土地に由来。

いたがき【板垣】
甲斐武田氏の支流で、山梨郡板垣に端を発する。板垣姓で有名なのは、なんといっても板垣退助だろう。

◎板垣退助
幕末の倒幕運動に参加した土佐藩士で、明治政府の要職を歴任した政治家。議会の創設や不平等条約の改正などの要求を掲げた自由民権運動の主導者でもあり、庶民から圧倒的な支持を受けた。民主政治の草分け的存在。

いち【一】
一番乗り、一番手など、一番であることを記念したものと考えられる。「カズ」「ハジメ」「ニノマエ」「デカタ」などと読むことも。

いちかわ【市川】
その地域の第一の川という意味で、「一川」「一河」とも書く。

いちのへ【一戸】
南部氏が開拓を行った際、各開拓地に番号をつけて新しい集落をつくった。これが「○戸」という地名のはじまりで、後に名字になった。

いちのみや【一宮】
神社の社格に由来するとされ、別格を除いたもっとも高い社格が一宮。この神社周辺に住む人が名乗ったのではないか。「イチミヤ」とも。

いちばんがせ【一番ヶ瀬】
橋のない時代に、川は歩いて渡れる瀬を利用していた。この瀬に番号をつけたのが由来とされる。

いちやなぎ【一柳】
土地に1本の柳が生えているから「一ッ柳」、略して「一柳」になったとされる。「市柳」は、市場に柳があったということになるのか。

いつき【五木】
もとは「斎」。斎には清浄な、神聖なという意味があり、神を祀ることに由来する。

いっしき【一色】
一種類の年貢だけを負担する田を「一色田」といい、各地にある地名から名字となった。
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