『「未熟な夫」に、もうガマンしない!』
[著]山崎雅保
[発行]二見書房
説得も注文も文句もやめにする
カウンセラーの大半が決まって口にする夫婦関係の原則があります。
「相手を変えよう、相手に変わってもらおう、相手に成長してもらおう。そんなことを考えていても状況は少しもよくなりません。要は自分が変わればいいだけです。自分が変われば相手も必ず変わります。自分が成長するなら、相手も必ず成長してくれます」
夫婦関係の原則としては、たしかにそうです。相手への不平不満や注文をやめて、自分の成長に焦点を当てて過ごしていると、いつの間にか相手にもよい変化が現われている。そういう経過になることが多いものです。
懐に三行半を携える。これは夫への依存に終止符を打つ覚悟をして、「いざとなったらいつでも自分の力で生活してゆける」と決意することです。つまりは、心理的に自立の方向に歩む決意を定めることです。
先に紹介したE子さんがそうでした。E子さんは、自立の決意を定めたことで、存在感が大きくなりました。