『プロデュース入門―オリジナリティが壁を破る』
[著]平野暁臣
[発行]イースト・プレス
Theme
どんなプロジェクトにもメッセージがある。
前にも述べたが、プロジェクトとは社会との関係の中ではじめて成立する営みであって、実験室の中で自己完結するプロジェクトはない。この意味でプロジェクトとは社会に放たれた矢のようなものであり、すべからく社会的な存在だ。
当然ながら、社会に働き掛けるためにはメッセージが要る。なにも語らなければ“顔”が見えず、共感が得られないからだ。とくにクリエイティブなプロジェクトにあってはメッセージが決定的な役割を果たす。それは必ずしもコトに限らない。成果として生み出されるものがモノであっても事情は同じだ。