『プロデュース入門―オリジナリティが壁を破る』
[著]平野暁臣
[発行]イースト・プレス
Vision
プロジェクトを構想するとき、ぼくは対極的な二つの領域を行ったり来たりしながら考えていく。コンセプトを支えるアイデアには二種類あると言い換えてもいい。「論理=ロジック」と「情景=シーン」である。コンセプトはこの二つの掛け算として生まれる。
これまで説明してきたMission, Principle, Strategy, Themeは論理の領域に属する概念だった。もとよりコンセプトとは論理だから、これらがプロジェクトの中核的な役割を果たすことに疑問はないだろう。
だがプロジェクトのイメージは、ロジックだけではつくれない。