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■私、召使いだったのかなぁって思うんです

『殴られる女 殴る男』
[著]酒井あゆみ [発行]二見書房


読了目安時間:21分
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私、召使いだったのかなぁって思うんです

   橋本 瞳【28歳】……販売員……

◎ジュエリーの販売をしているせいか、実際の年齢よりも若く見える。長身で細身。ファッションセンスのいい女の子。都内で両親と同居。家族構成は両親と兄弟。高校卒業後、専門学校に進学。その後、現在の会社に。
◎バブルの頃にはボディコンを着てジュリアナ東京などの有名ディスコに出入り。VIPルームに出入りするような金持ちとの交際を好んでいた。その頃のプライドからか、今でも華やかな雰囲気を持った男性に興味が向いてしまうという。
◎彼女のそうした雰囲気からか、男性遍歴も豊富。この暴力行為の他にもナイフで刺されたり、交際相手のクルマに轢かれるなど珍しい経験をしている。最近はストーカー被害にも遭った。暴力を受けたのは、自分の店にお客として来ていた、元・暴力団関係の男性。交際後、すぐに同棲。間もなく「事件」が起こった。


 1 バブルの時代


 何か、癖のある人に魅かれちゃうんですね。例えば昔は顔っていうか、やっぱり彼氏はサーファーじゃなきゃ嫌だとか、そういう感じだったんですよ。で、サーファーの彼氏が欲しいから自分も波乗りやってたりとか。でも、そういう彼氏と付き合ってもほとんどダメなんですよ。半年続けばいい方で、だいたい二〜三ヶ月。飽きちゃうんですよね。それで自分は楽しいことばっかりしたくって。人といたいからって、飲み会とかクラブとか……当時はディスコですよね(笑)、ディスコもガンガンずーっと行ってたんですよ。で、何かのタイミングで普通の男と付き合うと「つまんないなぁ」ってすぐに思い始めてきて、そのうち「やっぱり、お金持ってる男と遊んでいる方が楽しい! ラク!」ってディスコのVIP席で探し始めたりで。でも、そのうち飽きてくるっていうか。そんな繰り返しみたいなので長続きしない。
「お金持ってるとラク」っていう意味? うーん、例えば……その頃は、華やかじゃない人は彼氏にしたくなかったんですよ。男の人の外見っていうか、そういうのが気になって、すぐ人の時計とか見ちゃってて「あ、ロレックス」とか、そういう感じだったんですよ。あと、「いいクルマ乗ってる。じゃぁ靴はどんなの履いてんだろ?」とか、そんな感じ。それで、そういう人って結局お金持ってるじゃないですか。で、そうするとそのお金でいろんなところに連れってってくれて楽しいっていうか。で、欲しい物も買ってもらえて、すごく充実しちゃうから、自分も満足してラクっていうか。

 うん。いい時代を見ちゃったっていうか、それはありますね。十年くらい前ですか? あのジュリアナ東京とかの時ってバブリーっていうか、エッチしなくてもいろんな物くれたり、服買ってくれたりで「あー、もらえるんだー」って感じで。その頃、ボディコンとか着てサクラやってたんですよ。客のふりっていうか。で、サクラやってる友達って持ってる物とか華やかじゃないですか。その中でも一番じゃなきゃ嫌だったんですよ。それで、VIPルームとかで接待させられる時も「有名人じゃない人につくのは嫌だ」とか、「VIP行ったら絶対にジャニーズじゃなきゃ嫌だ」とか、もうそういう感じで変なプライドがあって。それがどんどんエスカレートしていっちゃって、って感じ。プライドもずんずん高くなっちゃって、「なんで私が居酒屋で飲まなきゃいけないの?」とか「何であの子がああいうブランド物持ってて、私は持ってないの?」とか……。結局バブルだったんで、自分が苦労しなくても物やお金がポンポン手に入っちゃってて。で、大人の人と遊びに行ったら帰りに「ほら、タクシー代」って二万円くらいもらえたりして。そのお金とかバイト代で、夜遊びに行ったりとか海外旅行行ったりとかしてて、学校は全然行かなくって。その頃十八とか十九歳で毎月最低二十万円くらい持ってましたからね。
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