『恐慌はすでに始まっている! 世界経済終わりの始まり』
[著]松藤民輔
[著] 中島孝志
[発行]ゴマブックス
なぜ恐慌を追いかけるのでしょうか?
それは一〇〇年間でいちばん稼げる時間だからです。しかし、だれもその現実も実体も知らないようです。
資本主義はいつでも稼げる、市場の突然変異や暴落、暴騰でも……。それこそ驚愕の富が少数の分配者に渡ります。
そう、その時間を恐慌と呼んでいるのです。競争者がいなければ勝率はぐんと上がります。教科書の隅の古びたかび臭い文字。それが恐慌です。
『わが友恐慌』(講談社)という珍妙なタイトルの単行本を出版したのは二〇〇八年七月末でした。なんと、リーマンショックの四五日前のことでした。
以来、「恐慌は近い!」と警告してきました。「わが友」はこの年初から世界中の株式市場や為替市場、原油市場を揺らしています。しかし不思議なことに「恐慌」というキーワードは一切聞くことがありません。人々はまったく知らないのです、彼のことを。ゆえに「チャンス到来!」とわたしの身体は反応しているのです。
この一月から「世界恐慌」はスタートした、とありとあらゆる現実が断定しています。次に、金融機関が次々に淘汰される「金融恐慌」へと移行します。金融史一三世紀、世界初の恐慌のように二一世紀も事実が刻まれるはずです。
わたしの友人が六○年という周期サイクルのように現れる季節性を、日本株は一九八九年の大天井から大暴落。不動産バブル崩壊そして金融危機、銀行倒産と整理清算が二五年以上継続しています。日本の失った二五年こそが国内恐慌の始まりだったのです。それが年初から世界に拡散した、というわけです。
「チャンス到来!」と映ります。だれも知らない彼と彼の訪問時間、目的、その本質と彼の仲間=ミスター・マージン・コールの仕事ぶり。「恐慌」は複数のマージン・コールの登場で決まるのです。