『反証 六本木クラブ襲撃事件「逮捕からの700日」』
[著]石元太一
[発行]_双葉社
11月に入り、また20日間の勾留期限を迎えた。
しかし今回は一旦釈放されずに、そのまま再逮捕となった。
「またマスコミに撮られるのもかわいそうだと思ったから、今回は湾岸署ですべて処理するから」
おかしい。俺はすぐに思った。
昔から警察が恩着せがましいことを言う時にはだいたい裏があったし、第一、捜査員の一存でそのようなことを出来るはずがない。
その予感は見事に的中した。留置場内での夕食後、その日付で起訴状が届いた。
まあ、何としてでも俺のことは出したくなかったのだろうしな。
とにかくこれで、俺には身動きができないように足枷がつけられたんだ。