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俺のトーキョー!FC東京ラブストーリー
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ルポ・エッセイ
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第2章 なぜ、東京ガスサッカー部を応援するようになったか?

『俺のトーキョー!FC東京ラブストーリー』
[著]植田朝日 [発行]イースト・プレス


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サポータージプシー(ドーハから帰ってきて…)


俺たちが東京ガスサッカー部を応援するようになったのは、1994年4月24日のJFL開幕戦のNEC山形戦(現モンテディオ山形)からなんだけど、突然その日にサポーターになったわけじゃない。きっかけは、実はあの「ドーハの悲劇」なんだよね。

当時はサッカーを観るために海外に行く人なんて、ほとんどいなかった。ましてやドーハのある中東なんて、週に数便しか飛行機も飛んでなかったしね。そんな時代に、日本中のサッカーファンが、何百人という数でドーハに乗り込んだんだよ。試合の結果はご存じのとおりだけど、その裏側では、俺にとっても大きな転機があったんだ。


それは「マイクラブ」の存在の大きさに気づいたこと。

当時の俺は特定のクラブより日本代表が好きだった。日本のサッカーが発展することを、心の底から願ってたからね。だから、93年にJリーグがはじまって、試合を観に行っても、各クラブのサポーターのボス連中とコンタクトを取ったりとか、「Jリーグを代表にどうつなげるか」ってことを第一に考えてたんだ。

でも「マイクラブ」を持っている人たちを、(うらや)ましく思うようになっていたのも確か。一緒にドーハに行ったメンバーは、俺と同じように代表を応援してるんだけど、クラブの話になると、表情が変わっていつもより(じょう)(ぜつ)になる。代表選手も、所属するクラブのグッズを身につけてるサポーターに会うと、話し方がガラリと変わるんだよ。俺もほとんどの代表選手と仲が良かったけど、そういう関係はなかったからね。

当時は日本サッカーも発展途上だったから、まだクラブより代表の役割のほうが大きかった。でも、すぐに「クラブ愛」が「代表愛」を上回るようになるだろうな…って感じてたよ。だって、代表の活動は年に数日だけど、クラブはずっと一緒でしょ。選手だけじゃなくて、地元のサポーターも含めてさ。だから代表とクラブじゃ、距離の「近さ」が違い過ぎるんだよね。ドーハでは代表のユニフォームの下にクラブのシャツを着てるヤツがいて、本当に羨ましかったな。

あの時代、Jリーグには10チームしかクラブがなかったでしょ。その10の街以外に住んでいる大多数の人は、プロ野球と同じ感覚で、好きなクラブを選んで応援していたわけじゃん。それってJリーグの「地域密着」の理念とも違うし、なんかサッカーっぽくないなって思いはあった。

そんな中、日本代表を最前線で応援してる人には東京出身者が多くて、サッカージプシーというか、サポータージプシーがけっこういたんだよね。特定のクラブのファンじゃなくて、いろいろな試合を観に行ってる連中が。同じ境遇で散々語り合っていたそいつらが、東京のサポーターの原型になった、ってわけ。

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