――北海道で記録された寒暖の温度差は、何度か?
◎頭の準備体操――日本で最も早い初日の出を拝める場所はどこ?
答 小笠原諸島
地球の自転を考えると、最も東にある南鳥島のように思えるが、日の出には緯度と地形の高度も関係する。だから『理科年表』に掲載される観測地点のなかでは小笠原ということになる。
◎頭の準備体操――島崎藤村作『椰子の実』で、椰子の実が流れ寄った土地のモデルはどこ?
答 伊良湖(いらご)岬
渥美半島の先端にこの歌の碑が建っているが、藤村は実話を聞いたのではなく、民族学者・柳田国男から聞いた話をヒントにしたといわれている。また実際に行った検証では、ロタ島から流すと5か月かけて三宅島に到着している。
【問081】天下分け目の地、関ヶ原がもつ世界一とは?
(A)積雪量 (B)一日の最低気温と最高気温の差
【問082】北海道・美深で記録された、年間温度差の最大記録は?
(A)52度 (B)67度 (C)78度
【問083】日本の竜巻発生件数1位は沖縄県。では2位はどこ?
【問084】観測史上、最も速い風速を観測した台風は?
(A)昭和40年の台風23号 (B)昭和34年の伊勢湾台風
【問085】北陸から東北地方の日本海沿岸でみられる“赤い雪”の正体とは
(A)工業地帯の煤煙 (B)中国大陸の黄砂
【問086】信州霧ヶ峰の、段々畑のような「階状土」ができる理由とは?
(A)冬の冷気と強風 (B)高地特有の突然の雨と強い日差し
【問087】世界遺産の屋久島が自然豊かになった大きなわけとは?
(A)年4400ミリを超える多雨 (B)あまり観光開発が進まなかったから
【問088】信濃川の流水量が、流れ込む水量より多くなってしまうわけとは?
【答081】決戦の地・関ヶ原の積雪量は世界一(A)
1927(昭和2)年に記録された118センチメートルがその数値で、世界中の降雪量観測可能地点での記録としては最大、しかもいまだに破られていない。
冬、北西の季節風が日本海からの湿った空気を運んで、太平洋側へ抜けるちょうど通り道にあるのが関ヶ原。
この季節風は、土地がどんなに開発され、交通網が発達しても変わらぬ自然現象で、ここを走るJR東海道新幹線は、相変わらずの降雪に悩まされ、ダイヤを乱すこともしょっちゅうだ。冬の期間はJRにとってまさに関ヶ原の攻防が要となる。
【答082】厳冬北海道の年間温度差78度! (C)
夏暑く、冬はすごく冷え込む盆地のある土地なら、年間の温度差はどこでも大きくなって当然だ。とくに大陸性気候の土地ではそれが顕著となる。
ただ寒暖差の数値が大きくなるためには、冬の冷え込みが一段と厳しい北海道でなくてはこの記録は生まれない。
そう、最大78度という記録を持つのは北海道内陸部、天塩山地と北見山地に挟まれた町・美深で記録されたものだ。
最低気温が、非公式ながら1931(昭和6)年1月27日のマイナス41・5度で公式記録の旭川より0・5度低く、最高が1920(大正9)年の36度で、その差は正確には77・5度である。
【答083】東京は知られざる竜巻多発地帯
竜巻の多発地帯は、世界ではなんといってもアメリカで、年間800〜900個が発生するという。それに比べれば日本は少なく20個ほどである。
ただ、日本の国土面積はアメリカの25分の1しかないから、10万平方キロメートルあたりの年間発生確率からいうと、アメリカの数値の6割にもなり、けっこう多いといってよさそう。