小沢氏の最近の言動は、社会主義者のそれと“五十歩百歩”です。外交面では、反米親中路線が顕著で、平成21年12月には、600人を超す訪中団を組織して“朝貢外交”を行いました。
国内的にも、社会党の国会議員として政治活動を始めた輿石東氏や、社民党党首の福島瑞穂氏とはきわめて親しい関係にあります。平成22年5月末から6月初旬にかけて、小沢幹事長が鳩山首相に退陣を迫った背景にも、社民党の政権離脱という出来事がありました。
自民党時代は、どちらかというと保守系の政治家と見られていた小沢氏ですが、その後はどんどん左翼化したのです。『民主党政権への伏流』(前田和男・ポット出版)によれば、新進党のときすでに、同党の松原脩雄衆院議員は「私の目からみたら、少なくとも安全保障にかんする限り小沢一郎氏は社会民主主義者だ」と同僚議員に語っています。