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スター・ウォーズ フォースの覚醒 予習復習最終読本
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エンタメ
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スター・ウォーズ 新時代の幕開け

『スター・ウォーズ フォースの覚醒 予習復習最終読本』
[著]河原一久 [発行]扶桑社


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 2015年に入って、「さっぽろ雪まつり」に始まり、「田んぼアート」、そして「ねぶた祭り」、「鳥取砂丘の砂像」に至るまで、とにかくスター・ウォーズと日本文化の融合を実現したイベントが目白押しだった。これはもちろん1218日に世界同時公開される新作「フォースの覚醒」のプロモーションの一環なのだが、10年前の「エピソード3 シスの復讐」の時でさえ、ここまで大掛かりな展開ではなかった。その背景には、これまでジョージ・ルーカス率いるルーカスフィルムの自社製作だったスター・ウォーズが、今回からはウォルト・ディズニー・カンパニーという大資本の下で製作されることが最大の要因としてある。


 ただでさえ、

「公開1か月前から劇場前に行列ができる」

「公開日には会社をずる休みして観る人が続出」

「そのため公開日を臨時休業にする企業も続出」

「エピソード1のグッズ発売解禁日にはレオナルド・ディカプリオが行列に並んで買いあさった」

「劇場の行列にはイライジャ・ウッドがファンとして並んでいた」

などなど、これまでにも多くの現象、逸話を残してきたスター・ウォーズだ。その注目度は他の映画の比ではない。最新作として「エピソード7」の製作が発表されるや、ハリウッドじゅうの役者たちの間で「出る? 出たい?」といった話題が盛んになったりもした。


 日本では、六本木ヒルズを皮切りに「スター・ウォーズ展」が開催されたが、熱狂的なファンだけでなく、多くの「女性ファン」が1人で、あるいはグループで足を運んでいた。これも、第1作の公開から38年を経たこのシリーズが、日本でも文化的浸透が進んだ証し。その中でも、これまで目立たなかった女性層への浸透ぶりが一気に表面化してきたことの表れなのではないかとも思う。



 さて、いずれにせよ、「スター・ウォーズ」は映画作品であり娯楽作品だ。だから、いくらその時代その時代でブームを巻き起こしてきたとはいえ、その渦中にいなかった人のほうが相対的には多いはず。


 そのため、毎回新シリーズが始まる際には、「スター・ウォーズ、これまで観たことないんだけど、どうなのさ?」という人がわんさと出てくる。そして身近にいる「スター・ウォーズ好きの人」に尋ねてみると、いろいろと講釈される……というのも毎回恒例の光景ではある。


 本書はそういった「初めてスター・ウォーズを観てみよう」という人のための本である。もちろん、これまでずっとファンだった人も楽しめるようにも書いているので、公開前あるいは公開後に、映画と共にスター・ウォーズというコンテンツが持つ広大な宇宙を楽しんでもらう一助になれば幸いである。



 さて、そんなスター・ウォーズも、前述したとおりディズニー資本となっただけでなく、多くの変化があった。



 まずは、2012年6月、スター・ウォーズの生みの親ジョージ・ルーカスが引退を表明し、ルーカスフィルムを長年の友人でもあるキャスリーン・ケネディに託すことを発表した。ケネディは大学時代にスティーブン・スピルバーグの「未知との遭遇」を観て感激し、興奮のあまりスピルバーグのもとへ馳せ参じて押しかけ秘書になったものの、珈琲の淹れ方もろくに知らないありさま。秘書としては落第だったので、プロデューサーの補佐をやらせてみたところ非凡な才能を持っていて、以後はプロデューサーとして知られるようになったという変わった来歴の持ち主だ。


 デビュー作は「E.T.」で、共同プロデューサーとして長年コンビを組んでいたフランク・マーシャルとはのちに結婚している。ルーカスは取締役会長としての立場は残していたが、事実上はケネディに引き継ぐ形となっていた。


 そして同年10月末にルーカスは会社をディズニーに売却。ILMやスカイウォーカーサウンド、THX社など、傘下の企業もすべて込み。しかもスター・ウォーズやインディ・ジョーンズの続編製作の権利も含めてすべてを売却した。買収額は約4000億円で、ルーカスは全額子供のための福祉財団に寄付している。



 その後は急ピッチで新作の製作体制を整えることになったが、脚本を「トイ・ストーリー3」のマイケル・アーントが執筆し、「帝国の逆襲」や「ジェダイの帰還」で脚本を担当したローレンス・カスダンがそれを監修しつつ、公表されたスピンオフ映画の脚本も手がけることになった。


 肝心の監督は、紆余曲折を経て「ミッション:インポッシブル3」や「スター・トレック」で成功を収めているJ.J.エイブラムスが就任することになり、彼は同時に今後のスター・ウォーズ全体の総指揮的な役割も行うことになった。


 音楽はこれまで同様、ジョン・ウィリアムズが担当し、ポスターデザインも毎度おなじみのドリュー・ストルーザンが引退を撤回して手がけることに。


 スター・ウォーズといえば、ハリウッドのみならず世界の映画産業に革命をもたらした技術革新を毎回行ってきた作品で、特に映画のデジタル化はその先駆者だった。今やどこの劇場でもデジタル上映が行われているが、それもみなスター・ウォーズが牽引力となって業界をリードしてきたのだった。


 そんな流れに逆行するようだが、今度の最新作「フォースの覚醒」はデジタルではなくフィルムで撮影されている。これはフィルムの質感にこだわる監督J.Jの意向なのだが、今やフィルムのほうが高価なため、大資本のディズニー製作という環境がなければこんな贅沢は許されないだろう。


 また、CGも極力排除して可能な限りセットを組んで撮影するというのも監督のこだわりだ。宇宙の場面や戦闘シーンなどは、今やCG抜きでの映画は作れないし、いちいちセットを組んでいてもこれまた無用に予算を使うことになるのだが、そこにはいろいろな計算もあってなかなか興味深いところでもある。


 いずれにせよ、新たな時代を迎えるスター・ウォーズは、それ自体が業界の最先端を行く最強コンテンツであり続けてきただけに、今後もそのポジションを維持しつつ、またもや映画産業自体の新たな時代を開き、そして新たなファンを獲得していくことになるのである。


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