『スター・ウォーズ フォースの覚醒 予習復習最終読本』
[著]河原一久
[発行]扶桑社
銀河に内乱の風が吹き荒れていた時。凶悪な銀河帝国の支配に対し、反乱軍の宇宙艦隊は秘密基地から奇襲攻撃を仕掛け、初めての勝利を手にした。
戦闘のさなか、反乱軍のスパイは帝国の究極兵器に関する秘密の設計図を盗み出すことに成功した。それは「デス・スター」と呼ばれ、惑星を丸ごと粉砕できる破壊力を兼ね備えた武装宇宙ステーションだった。
凶悪な銀河帝国の手先どもに追われながらも、レイア姫は自らの宇宙船を駆って、盗み出した設計図を携え故郷の星への道を急いでいた。この設計図こそが、人民を救い再び銀河に自由を取り戻すための鍵となるのだ……。
註◎本エピソードの副題「新たなる希望」は、具体的にはルークのことを指しているというのが一般的な認識だと思う。しかし、スター・ウォーズ・サーガの副題はどれも「銀河史における節目の出来事」を客観的に形容している。「ファントム・メナス(見えざる脅威)」「シスの復讐」「帝国の逆襲」などいずれも同じスタンスだ。だから「新たなる希望」の意味を副題という点において説明するならば、「帝国の圧政が続いた中、反乱同盟軍が究極兵器の破壊に成功したということが、その時期の星々にとって“新たなる希望”となる出来事であった」と言えるだろう。つまり、後述する「ヤヴィンの戦いとその結果」を意味していると考えたほうがいいのである。
帝国の追撃をかわしながら惑星オルデラーンに向かっていたレイア姫ら外交使節団を乗せた船は、辺境の惑星タトゥイーン上空でついにスター・デストロイヤーに捕獲されてしまう。ストームトルーパーたちが船に乗り込み船内で銃撃戦が開始される中、レイア姫はデス・スターの設計図をR2‐D2の体内に隠し秘密の指令を与える。