『巨人軍の巨人 馬場正平』
[著]広尾晃
[発行]イースト・プレス
急速に背が伸びた小学5年の頃から、正平は家業を手伝ってリヤカーで野菜の運搬や配達をするようになる。
前述のようにこの地域は「市」が盛んだった。名産の工芸品や雑貨から食品、野菜まで。多くの品物を商う人々が店を出した。
今も露天市はこの地方の名物であり、観光資源になっている。
馬場の住む三条市には2と7のつく日に露天市が立った。これを「六斎市」といった。
毎月6回催されるこの市に、正平はリヤカーに野菜を満載して引いていった。
三条市の露天市はJR北三条駅前の中央市場、同じく北三条駅が最寄りの八幡小路市場、本成寺に近い島田・由利市場などで開かれていた。