『巨人軍の巨人 馬場正平』
[著]広尾晃
[発行]イースト・プレス
とまれ、馬場正平は、一軍のマウンドに上がることでようやく「一人前」になった。
翌年、二軍では、さらに好成績を上げるが、以後二度と一軍に上がることはできなかった。この年が、野球選手としての彼のキャリアハイだといってよいかと思う。
馬場正平は、どんな投手だったのだろう。もっとも多く馬場の球を受けたと言われる同期の捕手、加藤克巳はこう語っている。
「ボールは重かったですが、速さはそんなになかったですね。でも、コントロールはよかった。だから比較的早く試合に出られたんです。
球種はまっすぐとカーブ、シュート。ナチュラル気味でした。