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「教育超格差大国」アメリカ
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政治・社会
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保育費が低所得者の「年収一九〇万円レベル」

『「教育超格差大国」アメリカ』
[著]津山恵子 [発行]扶桑社


読了目安時間:3分
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 エピソードの舞台は、マンハッタンの東側にある高級住宅街アッパー・イースト・サイド。観光客が集まるメトロポリタン美術館があるほか、ファッション・デザイナーのラルフ・ローレンや、映画『ロスト・イン・トランスレーション』の俳優ビル・マーレイ、億万長者で前ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグもここの住人だ。


 それでは、高所得者が子どもに出す「保育料」は、どの程度なのか。


 ニューヨーク・マンハッタンの保育園(プレスクール)の保育料を、アメリカ最大の口コミサイト「イエルプ(yelp)」で調べると、平均でも年間一万六七六九ドル(約二〇一万円、一ドル=一二〇円換算)。最低でも八〇六〇ドル(約九六万円)、最高は二万七六二〇ドル(約三三一万円)にも及ぶ。


 円換算でも、日本と比べて呆れるほど高いことがわかるが、アメリカ人の感覚でもとんでもない金額だ。ちなみにアメリカで貧困層とみなされる年収は、家族二人で一万五九三〇ドル。つまり、ニューヨークの保育園は、保育料の平均でも、貧困家庭の一年の収入を上回る水準ということだ。


 アメリカの一世帯あたり平均年収をみても、五万三六五七ドル(二〇一四年、アメリカ国勢調査局推定)で、ニューヨークの保育料はこの約三分の一を喰うことになる。住宅費や生活費、食費といった支出を考えると、かなり苦しいやりくりになるだろう。


 それでは、高い保育料に値するカリキュラムとはどういうものなのか。保育料が年間二万七六二〇ドルの「ビレッジ・プレスクール」(ニューヨーク・マンハッタン、児童数八九人)のカリキュラムをみてみる。


 読み、音楽、運動のほかに注目されるのは、「フランス語」の授業が毎日あることだ。これは、普通の保育園では考えられないことだろう。フランス語は、英語圏では一つの教養という考え方がある。有力紙ニューヨーク・タイムズや、ハイエンドの文壇雑誌ニューヨーカーなどでは、たびたび、フランス語の単語やフレーズが文中に登場する。政治家や知識人の会話にも、当然フランス語がちりばめられている。フランス語に保育園レベルから親しむことができれば、後々学習するのにも、抵抗は少ない。


 外国語に慣れるというだけであれば、ほかの言語でも構わない。しかし、将来、「アイビーリーグ」(アメリカ東海岸の名門大学)など名門校を卒業して、ゆくゆくは企業トップや政治家の予備軍となる二~四歳児に教える言語として、フランス語を選ぶのは、それだけの理由がある。


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