『絶対に足を踏み入れてはならない 日本の禁断の土地』
[編]歴史ミステリー研究会
[発行]彩図社
集落の長い歴史を襲った白い悪魔
村が廃村になるとき、「あと5年でなくなります」というように期限が切られている場合なら、抗議行動を起こしたり、引っ越しの計画を立てたりと、住民らは何らかの形で準備をすることができる。
しかしあるとき、何の前触れもなく一瞬にして村がなくなってしまったとしたらどうするだろうか。きっと誰もが放心状態になり、目の前で起こった現実を受け入れることができないにちがいない。
福井県に存在した横倉は、まさにそんな悲劇に見舞われた集落だ。
1963年、住居も財産も、そして尊い人間の命も一瞬にして奪われてしまう出来事が起こった。