『日本の聖地99の謎』
[編]歴史ミステリー研究会
[発行]彩図社
東京都大田区の海老取川の河口付近にはひとつの鳥居が立っている。しかし、その近辺には神社の境内も、ご神体となる山や森もない。ここは羽田空港の一角なのだ。そこに鳥居だけがぽつんとたたずんでいるのは、何とも不思議な光景である。
これは、かつてこの場所にあった穴守稲荷神社の大鳥居だ。海に近いこのあたりでは、たびたび水害に悩まされていた。だが、穴守稲荷を祀ったところ、水害がぴたりと収まったのだという。