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歴史
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史上唯一のアメリカ本土爆撃

『大日本帝国の発明』
[著]武田知弘 [発行]彩図社


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 アメリカ本土を空爆した歴史上唯一の国



 現在、アメリカが世界一の経済大国として繁栄しているのは、近代になって欧州、アジア地域が戦乱に次ぐ戦乱を繰り返している時、アメリカだけが本土に打撃を受けることがなかったことが原因のひとつである。欧州が国土を蹂躙しあい、血みどろの戦いを繰り広げていた頃、アメリカの本土は安穏としていた。


 だが、そんなアメリカも第二次世界大戦中に本土を爆撃されたことがある。


 その爆撃した相手というのが、実は日本なのである。


 アメリカ本土爆撃というと、2001年9月11日に発生した、アルカイダによるアメリカ同時多発テロが思い浮かぶかもしれない。


 しかし、アルカイダはあくまでイスラム系のテロ組織であり、9・11事件もテロとして行われたものだった。


 国と国同士による、正真正銘の戦争において、軍用機でアメリカ本土の領空内に進入し、爆弾を投下できた国は、歴史上で日本だけなのである。




 日本軍が立てたアメリカ本土空爆作戦



 日本軍のアメリカ空爆は、昭和17(1942)年9月に、水上機による焼夷弾爆撃という方法で行われた。


 作戦の内容は、次のようなものだった。


 まず、伊第25潜水艦に零式小型水上偵察機を搭載し、アメリカのオレゴン州の沖合まで潜行する。沿岸まで近づいたら、そこから積み込んだ水上偵察機を発進させ、上空から焼夷弾を落とす。


 零式小型水上偵察機は、潜水艦搭載用の水上機として、昭和15(1940)年に正式採用された。有名なゼロ戦(零式艦上戦闘機)と同じく「零式」と名がつくが、これは単に皇紀2600年(昭和15年)に採用されたからにすぎず、ゼロ戦とはまったく別の機種である。


 水上機というのは、機体の下にフロート(浮船)を装着している航空機のことで、海上で停機することができる。そのため、空港や空母がなくても、海があれば使用できる。日本海軍は、この水上機を潜水艦に搭載し、偵察などに使っていたが、今回の空襲のために爆弾を積めるように改造したのである。


 この零式小型水上偵察機を乗せた伊第25は、日本海軍の大型潜水艦の「伊15型」のひとつである。排水量2198トン、航続距離は水上で約2万5000キロ、水中で約180キロ、乗組員94名という当時としては大型な艦だった。



 まさかの空爆に戦慄したアメリカ



 空爆は9月9日と9月29日の2回行われた。


 空爆の目標は、オレゴンの森林だった。森林火災を起こさせて、アメリカ国民を動揺させようとしたのである。


 この空爆は、アメリカ国民を恐怖に陥れた。


 なにしろ、航空機からの爆撃など、今まで一度も受けたことがないのだ。また真珠湾攻撃での恐怖が冷めやらぬ時である。アメリカの一部地域では、防空壕をつくる自治体もあった。




 なおこの空爆を行った日本海軍の藤田信雄飛行曹長は、昭和37(1962)年に「史上唯一アメリカ本土を爆撃した英雄」として、オレゴン州ブルッキングス市から招待され、死後に名誉市民の称号が贈られている。


 第二次世界大戦当時、水上機を潜水艦に搭載していたのは、日本だけである。


 また日本は、偵察機ではない「攻撃機」を3機搭載できる世界初の潜水空母伊400も開発している。伊400は終戦間際に開発されたため、ほとんど実戦に出ることはなかった。しかし、その大きさはいまでも語り草になっている。伊400は当時の一等駆逐艦よりも大きく、2012年に中国が開発した032型に抜かれるまでは、原子力潜水艦以外の潜水艦としては歴代一位の大きさだった。


 この伊400は、巨大な船体、強力な攻撃力は、その後のアメリカ軍の潜水艦建造などに影響を与えたと言われている。


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